居酒屋の定番メニューを、新しい料理に見せる方法②

居酒屋の定番メニューを、新しい料理に見せる方法②

居酒屋の定番メニューを、新しい料理に見せる方法についてシリーズで紹介しています。

今回で2回目。
前回は、定番メニューが向き合うべき問題について迫りました。

それは定番料理のマンネリ化。
すなわち、いつも同じでワンパターンになりがちなメニューは、飽きられやすいということです。

だからと言って、斬新な創作料理をどんどん開発していくのは早合点。
新鮮さがなくなった定番料理でも、ちょっと考え方を変えれば目新しく見せることが可能です。

あるテレビ番組からヒントをもらうことにしましょう。

大喜利を新しいエンタテインメントにした「IPPONグランプリ」

「IPPONグランプリ」(http://www.fujitv.co.jp/ippon/)という番組があります。
フジテレビ系列で、2009年から放送されている人気番組です。

「IPPONグランプリ」のテーマは、大喜利。
大喜利とは演芸の1つであり、起源は遡ること江戸時代。

今や古典芸能の1つであり、謎かけ・お題に対して芸能人がウィットに富んだ回答をする演芸です。

この大喜利が楽しめる代表的な番組は、1966年から放送されている日本テレビ系列の「笑点」(http://www.ntv.co.jp/sho-ten/)です。

番組のメイン企画は、江戸の落語家が大喜利をライブで披露をして、名回答をすれば座布団を獲得できるというもの。

言葉を選ばずに言えば、新しいお笑いに挑むような内容ではありません。
むしろ、和みや安心感をもたらす人気の長寿番組です。

ほかにも大喜利をテーマにしたテレビ番組や企画は、今までにも数多くありました。
しかしながら、古典的な形式で行われるものが主流。

このような潮流で、大喜利をまったく新しいエンタテインメントに昇華させたのが「IPPONグランプリ」です。

ポイントは4つあります。
ポイントは4つあります。
①派手なイメージカラー

黄色と黒色を組み合わせたカラーを、舞台美術・映像などに多用していること。2色だけなので、かなり派手で印象が強い。大喜利という古典芸能に対する地味なイメージを刷新している。

②壮大な舞台セット

大がかりで豪華な舞台美術。「笑点」は和室で行われ、座布団を用いたアナログ形式だが、「IPPONグランプリ」は近未来的なデジタル空間で行われる。大喜利がもしかしたら最先端のエンタテインメントではないかと思わされる。

③格式の高さ

出演する芸能人10名は、全員がスーツ・ドレスの正装を着ている。「笑点」では着物姿であり、司会者が採点をする。「IPPONグランプリ」では出演者同士で行う。大喜利に、庶民的な親しみやすさを保ちながら、格式の高さと緊張感という価値を見出している。

④解説という、新たな見せ場

チェアマンを務めるお笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志が、スタジオには登場せず舞台裏で解説をする。出演者が回答するまでの時間を、ただ待つものではなく、解説を加えることで大喜利の新しい楽しみ方も展開している。

このようにして「IPPONグランプリ」は、やり尽くされてマンネリ化しがちな古典芸能を、新しいエンタテインメントへと変えてしまったのです。

なかでも注目したいのは、トレンドを取り入れた演出です。
それは豪華さ。

近年の傾向として、ラグジュアリーでちょっと背伸びをしたような演出が増えてきています。

例えば、欅坂46の平手友梨奈がソロで歌う「渋谷からPARCOが消えた日」のミュージックビデオが挙げられます。

真っ赤なルージュのスーツを着た平手友梨奈が、真紅に彩られた舞台でクールに歌い上げる姿に、かなりのインパクトを感じます。

というのも、いつもダークで淡色の衣装を身につけることが多い欅坂46。イメージカラーからはかけ離れた鮮明な赤色が、いつもと違う平手友梨奈を演出しているのです。

豪華さは、特別感や日常にはない世界観を表します。定番のスタイルを少し背伸びさせることで、マンネリ化しない見せ方が可能になります。

さいごに

すぐに出来る料理を豪華に見せる方法
今回、紹介したアイデアを定番料理に置き換えて考えてみましょう。
すぐにでも手をつけやすいのは、豪華に見せる方法です。

例えば、スペアリブのフライ。東京都渋谷区神宮前にある『鉄板料理 青山シャンウェイ』(http://shanway.jp/)には、「毛沢東のスペアリブ」という看板メニューがあります。

料理としては、骨付きのスペアリブをカラッと揚げたシンプルなもの。ですが、驚かされるのは、大量にかけられたオリジナルブレンドの香辛料。

スペアリブが見えないくらい、フライドガーリックや唐辛子、クミン、乾燥海老などのチップが豪快にかかっています。

インパクトのある「毛沢東のスペアリブ」は、グルメドラマで取り上げられ、各ブログ・サイトで話題騒然となっています。

行ったのは、香辛料によって見せ方を変えただけです。より派手にするだけで、人気料理へと飛躍しました。

このように昔ながらの定番メニューやお馴染みの料理であっても、少し背伸びをさせたりラグジュアリーにしたりすることで、新しい見せ方を実現できます。

つまりマンネリ化せずに、定番料理を提供することが出来るということです。
では、より具体的にはどうすればよいのでしょうか。

次回は、今まで筆者が訪れた飲食店の実例を紹介していきます。
とくにお好み焼きや焼肉といった一辺倒になりやすい料理を取り上げます。

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