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「なぜ儲かる店は、ゼロ(無料)円で集客できるのか?」(前編)

飲食店経営において、どうすれば集客を成功させることができるのか、そのアイデアを無料で考える方法についてコラムをお届けしていきます。

前編ではコストをかけずにアイデアを生み出すコツ、土台となる重要な考え方について紹介をしていきます。

コストをかけずに、なぜ「ひらパー」はV字回復したのか

「なぜ儲かる店は、ゼロ(無料)円で集客できるのか?」(前編)

お金を出さずに知恵を出すには、どんな考え方が求められるでしょうか。
今回は、テーマパーク業界での成功事例をヒントにさせて頂きます。

飲食業界でも活かせるV字回復のノウハウなので、ぜひ最後まで目をお通しください。

関西の方にはなじみの深い、大阪府枚方市にある遊園地「ひらかたパーク」を取り上げます。

創業は1974年。
通称「ひらパー」と関西圏では親しまれている、老舗テーマパークです。

オープン当初、入園数は160万人を越えていましたが、2011年には87万人に減少。
しかしながら、新たなプロモーションやキャンペーンによって2016年には120万人にV字回復しました。

どのような対策を「ひらパー」は講じたのでしょうか。

例えばマスコットキャラクターである”ひらパー兄さん”に、枚方市出身であるアイドル・岡田准一(V6)氏を起用して、100万人達成しなければ園長も、”ひらパー兄さん”も解任という大胆なプロモーションを行いました。

ですが入園数が低迷する中で、かけられるコストは限られています。

そこでお金をかけずアイデアを出すことが必要とされました。
コストのかからないアトラクションで、もっとも話題を呼んだ対策があります。

それはアイマスクを装着してアトラクションを楽しめる”目隠しライド”です。

入園者が無料で配布されたアイマスクを装着して、ジェットコースターなど人気アトラクションに乗るというシンプルなもの。

実施されたアトラクションは木製ジェットコースター「エルフ」(全長約700メートル)、ゆっくりと上昇し、一気に垂直落下する「メテオ」(全長約50メートル)、ミニコースター「ころっとろっこ」(全長約110メートル)の3種類です。

使用するのはアイマスクのみ。
ほとんどコストはかかりませんでしたが、大きな人気を集めました。

”目隠しライド”の発案には、どのようなプロセスがあったのでしょうか。

プロモーションを手がけた株式会社博報堂のコピーライター・クリエイティブディレクターの河西氏が自らの書籍で解説をしています。

「課題は、コストのかからないアトラクションを考えることでした。だから、何か新しいモノをつくるのではなく、すでにあるアトラクションを利用しようと考えました。さらに、「ひらパーに来た満足感」を生むために、瞬間的な面白さではなく、アトラクションの本質である「乗ってみたいと思わせるアトラクション」を考えようと思いました。アトラクションで乗ってみたくなるのは、やはり「絶叫マシン」です。では、人々はどうすれば絶叫するのでしょうか。絶叫とは、恐怖。だから乗る人に恐怖を与えればいいのです。そこで、「人々が恐怖を感じるアトラクションとは」というお題で、たくさんアイデアを出しました。」⁽¹⁾

この文章を手がかりにして、飲食業界でも活用できることは2つあります。

筆者なりにまとめると、

・すでにあるコンテンツを活用すればコストをかける必要はない。
・アイデアはサービス・商材(ひらパーであれば、アトラクション)の本質を考えること、つまり顧客が満足するポイントを抑えるところからスタートすれば、いくらでも量産できる。

以上のアイデアを飲食業界に置き換えてみましょう。
飲食店の本質は「美味しい食事を楽しく食べられること」と、今回は定義します。

このポイントをおさえて、すでにあるコンテンツを活用したアイデアを出していきます。
すでにあるコンテンツとは料理、スタッフ、そして空間・雰囲気のことを指します。

お客様が食べてみたいのは名物料理です。お客様に、どうすれば名物料理で満足してもらえるでしょうか。

それは、このお店でしか食べれないと思ってもらうことです。例えば、「このお店でしか食べられない看板メニューとは」というお題で、アイデアをとにかく沢山出して見てください。

食材でもネーミングでも味付け、盛り付けなんでも構いません。テーマさえ本質を押さえておけば方向性を間違えることはありませんし、正解へと導かれます。

さいごに

次回のコラムで、本シリーズも最終回となります。
今回到達した考え方をもとに具体的な案、そして成功事例を紹介します。

【参考文献】
⁽¹⁾河西智彦著『逆境を「アイデアに変える企画術~崖っぷちからV字回復するための40の公式~」』(2017年)70ページ、宣伝会議

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