鰻は冬が美味しい!?夏に食べるべき「土用鰻」の“効用”とは

旬の”うなぎ”。夏に食べるべき「土用鰻」の効用とは

“土用の丑の日”といえば「鰻」。

濃厚な甘辛いタレで焼き上げられた、蒲焼の香りが食欲を促進させます。
古来より日本では、暑さを乗り切るために「鰻」を食べる風習があります。

“土用の丑の日”とは??

そもそも“土用の丑の日”には、どんな意味があるのでしょうか。なぜ「鰻」を食べたほうが良いのでしょうか。

■土用とは・・・立春、立夏、立秋、立冬の前18日間
■丑の日とは、土用の中でも干支が丑にあたる日
■夏の土用は、7月20日~8月7日の立秋まで

今のように冷房機器がない時代。日本人は、食養生で暑さを凌いできました。代表格が「鰻」で、栄養価が高い食材として知られています。

「鰻」に含まれる栄養価

「鰻」に含まれているのは、

■ビタミンA
⇒含量:蒲焼一枚で、成人が1日に必要な量の約2倍を有する。
⇒特長:レチノールと呼ばれるこのビタミンAは、体内ですべて吸収される。
⇒効用:胃腸の病気や風の予防、夜盲症など。(食べ過ぎは、体内に溜まるので要注意)

■ビタミンB
⇒含量:ビタミンB1・B2が豊富
⇒特徴:糖と脂質をエネルギーに変える際、必要なビタミン
⇒効用:疲労回復・美肌

■その他
⇒含量:ビタミンD・ビタミンE・DHA
⇒特徴:魚類に不足がちなビタミン群が豊富
⇒効用:生活習慣病予防・老化防止

といった成分で、夏場の体調不良や疲労の回復にピッタリ。

夏の体調不良や疲労の回復に

PR戦略としての“土用の丑の日”

“土用の丑の日”に「鰻」を食べる習慣は、江戸時代が起源と言われています。

きっかけとなったのは、諸説ありますが、有名な発明家の平賀源内。知人の鰻屋から、夏に売上の落ちる「鰻」への知恵を求められ、『土用の丑の日に鰻を食べると体によい』=“土用鰻”という宣伝を打ち出しました。

『う』のつく食べ物を食べると暑気払いによいという風習があったことも、“土用の丑の日”の要因だと言われています。

ところで、なぜ当時は、夏に鰻が売れていなかったのでしょう。

“鰻”は冬が旬の食材だった!?

今でこそ、夏の食べ物というイメージがある「鰻」。しかし天然物が美味しいのは、秋から冬にかけてです。

秋の産卵時期から、冬眠に備えて栄養を豊富に蓄える頃が美味しいと言われています。

ですが最近は、養殖鰻が主流。生育環境や栄養状態が適切に管理された養殖鰻では、季節による味の変動は、あまり差はありません。

「鰻」の価格は、上昇トレンドにありました。養殖鰻の稚魚漁獲量減少に伴い、生産量は年々減少していたためです。しかし2017年は稚魚が豊漁なので、価格の安定化が期待されます。猛暑との予測もあるので、精のつく「鰻」を食べて、暑い夏を乗り切りましょう。

「鰻」を食べて、暑い夏を乗り切りましょう

<参考文献・サイト一覧>
鈴木昶『食べるくすりの事典』東京堂出版、2011

宮崎正勝『知っておきたい「食」の日本史』角川ソフィア文庫、2009

鵜呑みにしてはいけない「ウナギ豊漁」報道|WEDGE REPORT

PAGE TOP