お見送りでリピーター獲得!~人気美容室にヒントを学ぶ~④

飲食店においてお客様を送り出す重要性について、シリーズでコラムをお届けしています。

前回は、お客様がお店のことを忘れてしまうために、再来店につながりにくいことを解説しました。

いかに記憶に残るようなお声がけを、お見送りの際にするのか。今回は、飲食店でも簡単に実践できるノウハウをお届けします。

「お土産+ひと言」で、好かれる接客を

「お土産+ひと言」で、好かれる接客を
そのノウハウとは、「お土産+ひと言」作戦です。
名前の通り、お土産を渡してひと言添えるだけのシンプルなもの。

具体的な説明をする前に、1つ注意点があります。

それは飲食店における接客では、サービスに関係する声かけが好まれるということです。

日経ビジネスONLINEの接客手法に関する調査(1)では、「ご友人同士ですか、会社の同僚ですか」など飲食に直接は関係しない声がけは好まれない傾向にあることがわかりました。

シリーズ初回のコラムで、お声がけの有効性について述べました。しかし、サービスに関係のない内容は、時と場合にもよりますが嫌煙される可能性があります。

とくに雇ったばかりで不慣れなスタッフが接客する場合や、紹介ではない新規客が来店された場合は注意が必要です。

お声がけは料理やお店に関する内容を選びましょう。
このようなケースを考慮して、効果的なノウハウが「お土産+ひと言」作戦なのです。

「お土産+ひと言」作戦の成功事例

寿司屋
実際に、この方法を取り入れている2つの店舗を紹介します。

■事例①

まず梅田界隈にある寿司屋の事例です。

こちらはレベルの接客サービスで、ハイクラスの顧客層から圧倒的な支持を得ています。
リピート率は70~80%と高め。

寿司は最後に少しだけでいいから、個室でゆっくりと時間を気にせず酒肴を愉しみたいというお客様のニーズに応えたところが評価を得ています。

さらにお客様だけではなく、ご家族のことも気づかって、いなり寿司をサービスで帰り際にご提供。小さくて食べやすいサイズ感が好評だそうです。

ひと言は、「今日のお料理はいかがでしたか?」。たったこれだけです。

食通のお客様に合わせて日替わりの料理を出しているため、レスポンスは詳細に返ってきます。

これをマーケティングに利用しているのです。聞いた内容を、次回の来店時に改善して、また提供する。

顧客はそれを知っており、自分にカスタマイズされたサービスが受けれるので、リピートしてしまう、家族にもいなり寿司で喜ばれるという好循環が起きています。
バル
■事例②

もう1店舗の実例を紹介しておきましょう。

豚肉料理を中心に提供する堺市のとあるバル。
いわゆるインスタ映えする料理で、味のレベルも高いので、それだけでも顧客は心をつかまれます。

さらにスタッフ一同、元気が良く活気づいたお店です。

こちらの「お土産+ひと言」。

「ここから1つ、引いてください!」と声を掛けられ、キャンディがいっぱいに詰まったボックスを差し出されます。

引いてみると、ただのキャンディかと思いきや手書きの名言メッセージつき。

筆者が実際に足を運んだ際、「駄目になりそうな時‥‥その時が一番大事な時」と書かれたパインアメを頂きました。

さらに満席だったにもかかわらず、わざわざ店長が丁寧にお見送りをしてくださったのが印象的でした。遠方ではありましたが、必ずや再来店したいという気持ちが芽生えました。

なおメッセージは、手帳に大事に挟んでいます。目にするたび、お店のことを思い出してしまいます。

さいごに

今回はお見送りに着目をして、どのようなお声かけをすればいいのか、シリーズで紐解いてきました。

いかがだったでしょうか。

「お土産+ひと言」
貴店らしいお土産に、ひと言を添えてみてはいかがでしょうか。

送り出しによって、リピーターを獲得するきっかけになれば幸いです。

【参考文献・サイト】
(1)「店員が出口までお見送り」好きですか?1000人に聞いた「好きな接客」「嫌いな接客」|日経ビジネスONLINE

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