食中毒にご用心!気を付けるべき食品の保存方法~お米・ご飯編~
そもそも食中毒とは?
ご飯で食中毒!?
飲食店はもちろん、一般家庭でも毎日お米を炊くという方は多いでしょう。日本人にとっては欠かせない「ご飯」ですが、実は食中毒になる危険性があることはご存知でしたか?イギリスの「国民保険サービス(National Health Service=NHS)」が、再加熱したご飯による食中毒に注意を呼び掛けています。多く炊きすぎて残ったご飯を、翌営業日に再加熱して使用する、ということは飲食店ではよくあること。その食中毒が発生する原因は、ご飯の間違った保存方法に関係しています。
加熱しても死なない菌「セレウス菌」
「国民保険サービス(NHS)」によると、 炊く前のお米には、「セレウス菌」という細胞の胞子が付着しているそうです。セレウス菌とは、100℃30分の加熱にも耐える芽胞の形で土壌などを中心に存在し、野菜や穀物などの農産物を汚染する細菌です。30℃前後でもっとも活発に動き、冷めた調理済食品中で急激に増殖する傾向があります。芽胞を一度作ってしまうと、通常の加熱では死滅しないのが、セレウス菌の厄介な特徴です。そのため、ご飯を炊いた後にそのまま室温で放置しておくのは厳禁です!その放置時間が長くなるほど、菌が増殖して、嘔吐や下痢を引き起こす毒素が生産されてしまうのです。
お米・ご飯の正しい保存方法は?
一番シンプルな対策は、必要な分だけご飯を炊いて、炊きあがったらすぐに食べきってしまうことです。それができれば苦労はしないですよね・・・。もしもすぐに食べない場合は、粗熱が取れたらすぐに冷蔵庫で冷やしましょう!「NHS」が示す目安時間は、「炊きあがりから1時間以内」に冷蔵庫に入れてしまうこと。冷蔵保存する場合も、ご飯のほぞん期間は1日程度であるため、翌日中には消費しきるのが理想です。何度も温め直すのも、菌を増殖させる原因になってしまうので、再加熱は1度で済むように工夫しましょう!
いかがでしたか?生鮮食品の衛生管理や食中毒に気を取られすぎて、炊きあがったご飯の保存方法までは考えていなかった、という方が多かったのではないでしょうか。自分たちやお客様の口に入れる食品には、常に細心の注意を払う必要があります。「石橋を叩いて渡る」とは言いますが、注意はしすぎるということはありません!食中毒を起こすリスクを事前に、確実に回避できるように万全の対策をしましょう。
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【参照】
・Leftover Rice Could Make You Very Sick If You Don’t Store It Properly from delish
https://www.delish.com/food-news/a26961305/leftover-rice-food-poisoning/
・NIID 国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/cryptosporidium-intro/392-encyclopedia/427-cereus-intro.html
・いのちをつなぐSARAYA 家庭用製品情報 「知っておきたい!家庭の感染と予防 > 食中毒(セレウス菌)とは?」
https://family.saraya.com/kansen/sereusu/index.html