夏はビール!無料試飲できるアサヒの工場見学に行ってみた!

前回のコラム、「ビアガーデン特集」でも紹介した通り、夏はやっぱりビールが欠かせませんよね。 この夏飲むなら、やっぱりキレの良い辛口アサヒ? ところで、このビールってどうやって作られているのでしょう。 素朴ではありますが実に気になる疑問を解明すべく、今回はお酒大好きグルメライターの筆者が実際に大阪のアサヒビール工場へ見学に行ってまいりました!ビールが出来るまでの過程を紹介しながら、見学レポートを公開します。

しってる?アサヒビールは大阪生まれだった!

アサヒビールは大阪生まれだった

  さて、みなさんご存知のアサヒビールですが、実は大阪生まれであることをご存じでしょうか? さらに、誕生したのは100年以上も昔。アサヒビールの前身である大阪麦酒会社が1889年に創業したことを発端に、1891年日本人の手による初めての近代的ビール工場「大阪麦酒会社吹田村醸造所」が完成し、これが今でいう「アサヒビール吹田工場」となったのです。 そこから1892年「アサヒビール」という名で元祖アサヒビールは販売開始に。 今でいう“銀色のヤツ”…からは考えられませんが“波に上る朝日”をかたどったラベルが貼られていたようです。 その後、1987年に、私たちがよく知るアサヒスーパードライが世界初の辛口生ビールとして誕生し、今日に至るのです。 100年以上もの間、愛され続けたアサヒビール。 今回はこのアサヒビールの生まれの地を見学していきたいと思います。

【アサヒ直伝!缶・瓶ビールを美味しく飲む5つのコツはこちら】https://colum.shokujob.com/wp/news/2019/08/7444/

この夏はアサヒビール吹田工場へ行こう!

この夏はアサヒビール吹田工場へ行こう

  アサヒビールの工場は大阪府吹田市西の庄町1丁目にあります。 最寄り駅はJR東海道本線「吹田駅」で、東改札を降りると目の前には工場が。 ※ただし敷地が広いので、入り口まで徒歩10分なので、注意してくださいね。

この夏はアサヒビール吹田工場へ行こう

https://www.asahibeer.co.jp/brewery/suita/access/ JRだけでなく、阪急千里線「吹田駅」からも徒歩10分で行くことができます。 歩くのが苦手な人は車がおすすめ。 「目の前にあるのに、遠い・・・。」 真夏の暑い日には苦行でしたが、美味しいビールのため!と思い耐えること10分。ついに入口が見えてきました。

この夏はアサヒビール吹田工場へ行こう
この夏はアサヒビール吹田工場へ行こう

  アサヒビールでは年中いつでも無料でビール工場を見学することができます。 映像鑑賞 → 工場見学 → 試飲 を通してアサヒビールを学ぶことができるのです。見学後の試飲タイムでは、工場できたてのビールやソフトドリンクが無料で飲めるとのことなのでとても楽しみ! 大阪の観光や、飲食店の従業員研修などにも利用されているそうです。 予約限定なので、必ずネットまたは電話で予約してから行くようにしてくださいね!

この夏はアサヒビール吹田工場へ行こう
この夏はアサヒビール吹田工場へ行こう

  工場内に入ると、数えきれないほどの展示物や歴代アサヒビールがずらり。 吹田工場限定の記念品やお酒を使ったアサヒオリジナルのお菓子など、お土産を購入できるショップもあり、お買い物も楽しめそうです。 なおビール工場見学は、1日に数回に分けて行われます。今回は土曜日15:00~の最終回で参加しました。

見学①アサヒビールとは何なのか?

見学ステップその1。まずは映像鑑賞から始まります。シアタールームへ案内され、映像による説明を観ながら「アサヒビールとは何か」を学び、アサヒビールが目指しているビジョンやさらなる品質向上への挑戦について学びます。 アサヒビールといえば、辛口!という人もいるのではないでしょうか? 1987年、世界初の辛口ビールを形にしたアサヒスーパードライの登場を機に、「銀色のヤツ」「辛口」「キレ味」など「辛口ビールといえばアサヒ」というブランドを確立してきたアサヒビール。 “さらりとした飲み口、キレ味さえる辛口の生ビール” をコンセプトに品質・鮮度の向上へ向けた挑戦を積み重ねてきました。

アサヒビールとは何なのか

(アサヒビール公式ホームページより引用:https://www.asahibeer.co.jp/superdry/japanbrand/)   30年以上の歴史の中で積み重ねてきた製造ノウハウや品質基準によって、 「さえるキレ味」をさらに高いレベルで実現させることがアサヒビールの今後の展望。 「日本から生まれる、世界最高のドキドキ」 をテーマとし、常に挑戦し続けるビールに対してのまっすぐな姿勢を感じられました。 そのために、ビール発酵の要となる酵母の育て方や、品質、鮮度を厳格な管理のもと製造を行っているのですね。

アサヒビールとは何なのか
アサヒビールとは何なのか

  機械ではどうしても検知することのできない、味、香り、舌触りといった若干の変化をも見逃さないために、製造ラインには「官能パネリスト」というテイスティングを専門にする人々がいるということも教えていただきました。

アサヒビールとは何なのか

  毎日夕方5時、人が空腹時で最も感覚が冴えているこの1時間だけ毎日官能パネリストによる品質チェックが行われます。よってわたしたちはいつも美味しいアサヒビールを飲むことができているということがわかりました。

アサヒビールとは何なのか

「・・・ビールって生産者の想いを聞くとこだわりスゴイなぁ。」

  普段聞くことのできない話だからこそ、とても貴重で灌漑深い勉強会でした。 飲食のスタッフの方の研修資料にも使えそうです。

見学①アサヒビールとは何なのか?

見学ステップその2は、工場ラインの見学です。20名~40名ほどのグループに分かれ、熟練のガイドさんと一緒に工場内を回り、実際にアサヒビールができるまでを教えてもらいます。その一部をご紹介!

アサヒビールとは何なのか

  ●ビールの主な原料は3つ まずはビールの原料について。 みなさんはビールが何からできているかご存知でしょうか? よく自宅で流れているテレビのCMでも「麦の香りが~」「はじけるホップが~」といったうたい文句があるように、ビールは<麦・ホップ・水>の3つが原料、そこに米・コーン・スターチなどの副原料で調味して作られます。 といっても「ホップって何ぞや?」という疑問もあると思いますが、工場見学では実物の原料そのものを見せてもらうことができるのです。 「麦」

アサヒビールとは何なのか

  まずは麦。ビールづくりには二条大麦を使用します。粒が大きくでんぷん質が多く、タンパク質が適度で皮が薄い・・・というビール向きの種類なのだそう。 こちらは味見することも可能。香ばしい“おかき”のような味がしました。 「ホップ」

アサヒビールとは何なのか

  こちらはホップという植物。雌花には黄色い粒“ルプリン”というものがついており、これがビール独特の香りと苦味を与える成分となっています。雑菌の繁殖や泡立ち・泡持ちをよくする働きもあります。 嗅いでみるとちょっとクセのあるハーブのような香りがしました。 「水」 そして最後は、水です。ミネラルの質・量や、工場によって品質が変わってくるので、一定基準まで磨き上げられた無色透明、無味無臭の水を使用しています。 これらの原料を仕込み、発酵・熟成させ、ろ過して、厳格なチェックを重ねるといった長い行程と時間をかけビールは誕生するのだそうです。 流れは以下の通り

1製麦行程
2仕込行程
3発酵熟成行程
4ろ過行程
5パッケージング行程
●5種の釜で仕込みをされるビール まず原料となる大麦に水と空気を与えて発芽させます。その後、乾燥させ成長を止め、脱根し麦芽を作るのですが、そのあと5つの釜を使い分けてビール造りを行います。
1:仕込み釜 一つ目は「仕込み釜」です。 お湯に砕いた麦芽の一部と米、コーンとスターチなどの副原料を入れて煮ます。
2 :仕込み槽 二つ目は「仕込み槽」といって、残りの麦芽にお湯を加えさらに仕込み釜で煮たものを加える工程があります。こうすることで、液中のでんぷん質が麦芽糖に変わります。
3 :麦汁濾過槽 三つ目は「麦汁濾過槽」です。 麦汁を濾過し余分な不純物を取り除きます。このときの透明な麦汁(あめ湯)は、みなさんもよくご存知の麦茶に砂糖が入ったような状態です。
4:煮沸釜 四つ目は「煮沸釜」で、原料の2つめポップを加えて煮る行程を担います。 ここでビール特有の香りと苦味が生まれるのです。
5:ワールプール 最後は「ワールループ」。麦汁の煮沸で生じたタンパク質やホップのかすをとりのぞきます。 しかしこれで終わりではありません。 ここからお酒にとって大切な「発酵」という工程に突入します。
●アサヒ独自の3185酵母 「発酵」の過程では、よく冷やした麦汁にビール酵母を加えて発酵を開始します。麦汁中の糖分がアルコールと炭酸ガスに分解されて「若ビール」ができ、さらに数十日間じっくり熟成させます。 このときアサヒビールには「3185酵母」という、特別な酵母を使用しています。 酵母は増殖しながら1週間かけて発酵。糖分やアミノ酸を吸収し、発酵しながら味を作っていきます。 「この酵母は麦汁の糖分の吸収がはやく狙い通りの味を再現してくれる」とガイドさん。後味に苦味が残らずスッキリさせた風味になる特徴があるそうです。 ちなみに発酵は、1つのタンクで140万本のビールができる屋外発酵・熟成タンクで行います。1日2人で瓶ビールを2本飲むとしたら、タンクを1つ飲みきるのに4000年かかるという程、大きな大きな建物・・・。見応えも十分にあります。 そして発酵が終われば「ろ過」という工程へチェンジ。
●黄金色の生ビールにはろ過工程が必須! 「ろ過」は、工場内でのタンクで行います。 キャンドル型濾過機というもので1ヶ月かけてじっくり濾過し、黄金色に輝く生ビールを製造。 出来上がったあとはテイスティングを専門とする担当者「検査員パネリスト」が実際に試飲し、品質として問題がないかの確認を行います。 味、香り、泡立ち、色、喉越し、商品コンセプトとの適合性などの観点から項目を点数で評価しそれをデータ管理することで品質工場、鮮度管理に役立てているのです。
黄金色の生ビールにはろ過工程が必須

「え、毎日ビール飲めるなんて嬉しすぎるやん!」

と思っていたのですが、この職業、実は非常に繊細な役職で味覚や体調、その日のコンディションが何よりも大切になるため健康管理や1日のスケジュール(起床時間や食事まで)が制限されたものになるという話も。ビールも新しい生ビールだけでなく一定期間経過したビールも飲むこともあるようで、想像以上に厳しいものであることがわかりました。私たちがいつも美味しいアサヒビールを飲めているのは、このパネリストの方々のおかげであるというわけです。

●缶・びん・樽へのパッケージング

缶・びん・樽へのパッケージング

  最後に、検査をクリアした出来立ての生ビールは、鮮度が落ちないようすぐに「パッケージング作業」へと移行します。 生ビールといえばその鮮度がなによりも大切。より新鮮なビールを提供するために速さは欠かせないので、専用の機械が詰め作業を行います。 「せーの、パンッ!」っと一本締めをするその瞬間、350mlの缶ビールが1ケースが出来上がるそうですよ。普段の生活の中では考えられないほどのスピードですね。

見学③本当に美味しいビールの味とは?

アサヒビールとは何なのか

工場内見学のあとには、一人につき3杯までビールの試飲をさせてもらうことができます。  

本当に美味しいビールの味とは

「待ってました~!」

と、言わんばかりに速足で会場へと向かうと、 目の前にはビールを待つ人々があふれかえっていました。

本当に美味しいビールの味とは

▲100人近くに及ぶ成人男女が集っています。   グループごとに指定された番号のテーブルへ着席し、飲みたいビールをグラス交換制で取りに行くスタイルです。 今回用意されていたビールは ・エクストラコールド ・アサヒスーパードライ生 ・アサヒドライプレミアム豊醸 ・ドライブラック こちらの4種でした。ほかにもカルピスやバヤリース、三ツ矢サイダーなどのソフトドリンクコーナーもありお子様もドリンクを楽しめるようになっていますよ。

本当に美味しいビールの味とは
本当に美味しいビールの味とは

  限定の店舗でしか提供されない「エクストラコールド」も試飲することができます。 エクストラゴールドとは-3℃~0℃の氷点下の冷たさを味わえるアサヒオリジナルの生ビール。 もちろん、最初の一杯目はこちらで決まりです!

本当に美味しいビールの味とは

「エクストラゴールド」0円(試飲)   キンッキンに冷えた生ビールはグラスを持つ手までがかじかんでしまうほどに冷たい! マイスターが淹れてくれるだけあって泡はきめ細かくとてもクリーミーです。

本当に美味しいビールの味とは

「いただきます!!」

本当に美味しいビールの味とは
本当に美味しいビールの味とは

「(ゴクゴク)…ップは~!たまらん!」

  あらかじめ工場見学前には何も飲まないようにしていた私たち。 極冷の生ビールが乾いた喉を潤します。 出来立てのエクストラゴールドには、独特の重たい苦さが一切なく、非常にすっきりとした後味。 ビールってこんなに美味しかったっけ…と思わせるほどの感動を体験しました。 “良いビール”にしか出来ない現象だと言われる「エンジェルリング」(グラスに付着する泡の跡)も均等に現れていて、とっても上質な生ビールをいただくことができました。スーパーや店舗で飲むビールとは断然に違う新鮮さと美味しさです!

本当に美味しいビールの味とは

  お代わりはグラス交換制で。一緒に来ていた上司は「ドライブラック」に挑戦です。 アサヒ唯一の黒ビールドライブラックは“ビアホールで飲む黒”をコンセプトに生まれた銘柄。

本当に美味しいビールの味とは

  「通常のビールより焙煎した香ばしい味がする。」 というのが上司の感想。スタウトといえば抵抗感のある人もいるかもしれませんが、アサヒビール特有のキレは健在!すっきりとした後味でとても飲みやすさを感じました。

本当に美味しいビールの味とは

  もう1つ「アサヒドライプレミアム豊醸」は、通常よりも2倍以上の麦を使って醸造するプレミアムビールです。味も香りも色も濃く、口の中にふわっと広がる麦の味わいを堪能できますよ。 その分、実はお値段もプレミアムだそうで、特別な日に飲みたいと思えるリッチな一杯でした。

本当に美味しいビールの味とは
本当に美味しいビールの味とは

▲おつまみには工場内ショップNo.1のお菓子、おみやげにドライゼロを配られます。   初めてのビール工場見学は、とても学びが多く有意義なひと時になりました。 いつも気軽に消費しているビールですが、実はその背景には何人もの生産者が繋いだ歴史とこだわり、美味しさに懸ける熱い想いがあるということがわかり、いつもとは違った視点でビールを味わうことができましたよ。 ビールの消費者、提供者どちらが行っても面白い工場見学、プライベートでいくもよし、飲食店や会社の研修でいくもよし。ビールの魅力とアサヒの努力がしっかりと感じられる1日となりました。 みなさんも大阪吹田に行く際はぜひアサヒの工場見学に行ってみてはいかがでしょうか? アサヒの公式ホームページはこちら。 https://www.asahibeer.co.jp/

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