なぜ行列ができる飲食店からは、香りが漂ってくるのか
待ち時間が長くても、話題のお店に参列した方も実際にいることでしょう。
そもそも並んででも食べたい欲求は、どのように起こるのでしょうか。
言い換えれば、何をすればお客様にどうしても食べてみたい気持ちを抱かせることが出来るでしょうか。
決して美味しいだけではありません。
今回、注目をしたいのは「香り」です。
お客様がそそられてしまう「香り」の可能性を探っていきます。
「マネケン」の戦略とは
ベルギーワッフルの専門店「マネケン」(https://www.manneken.co.jp/)です。
株式会社ローゼンが関西を中心に全国展開しており、焼きたてのワッフルを店頭で購入することが出来ます。
お土産やデザートに人気絶大の「マネケン」のワッフルは販売手法が特徴的です。
店頭からはワッフルの美味しそうな「香り」が漂ってきます、。
ベルギー産のパールシュガーの上品な甘い匂いと、バターを焼き上げることで醸し出される芳醇な匂いが、
絶妙に交ざりあって、行きかう通行人の嗅覚に届けられます。
この効果によって、思わず購入してしまうお客様も少なくありません。
例えば、以下のようなツイートがあります。
本日のお仕事ヘア??
こんな前髪初めて記念と、マネケンのイチゴワッフル食べた記念に??
炭水化物取らないようにしてたけどワッフルの匂いに負けた、あの匂いは買ってしまうわ?#マネケンワッフル… https://t.co/oDZBM7skQZ— knA. (@0129210K) 2017年4月14日
匂いに誘われたお客様で、店頭に長蛇の列が出来ているケースも珍しくはありません。
「香り」を全面的に打ち出した「マネケン」の販売戦略が成功していると言えます。
記憶と感情とつながる嗅覚
実は、嗅覚は人間の記憶に関係しています。
「大脳辺縁系」という記憶や感情をつかさどる器官に、
嗅覚は直接的につながっています。
これは五感の中で、唯一嗅覚のみが果たしている役割です。
つまり「香り」によって人は記憶が想起され、感情が動くのです。
「マネケン」の事例で言えば、「香り」をかぐことで、
ワッフルを食べたときの記憶や満足感が脳内で再現されます。
頬張った時のサクっとした歯ごたえに、フワッとした柔らかさ。
そして粒上のパールシュガーのシャリッとした独特の食感。
生地の旨みが広がり、程よい甘さが口の中を満たしていく感覚。
店頭から漂うワッフルの「香り」によって、
この一連の行動がイメージされて食べたい欲求が刺激されます。
お客様は自然と足を止めてしまい、行列に並んで購入をしてしまうのです。
さいごに
「香り」によって購買・来店意欲を高めることが出来ないか、
行列の出来るお店づくりの参考にしてください。