『なぜクレームを改善したら、集客・売上アップにつながるの??今こそクレーム問題を、解決すべき理由』(後編)

クレームを改善したら、集客・売上アップにつながる(後編)

今回のテーマは、飲食店におけるクレーム問題。

クレームに対処するだけではなく、どうすれば売上・集客力アップにつなげられるかを追求しています。

つまり考えたいのはクレームを活かして、売上・集客力を上げる方法について。

前編では不満を抱いても、クレームを言わない顧客が96%にも上るという「ジョン・グッドマンの法則」に注目しました。

ポイントは2つ。

・商品を購入した直後の顧客の40%が、なんらかの不満を抱いている。
・不満を持った顧客の4%が、クレームを申し出る。

さらに物言わぬ顧客は不満を抱いたまま、再来店することはないという驚愕の研究結果を見てきました。今の時代であれば、口コミやSNSで悪評をシェアされることがあるかもしれません。

後編では、不満を口に出さない顧客の声を集めて、売上・集客力アップにつなげた飲食店の実例を紹介します。

大手宅配弁当屋の成功モデル

『なぜクレームを改善したら、集客・売上アップにつながるの??今こそクレーム問題を、解決すべき理由』(後編)

取り上げたい企業は、『おべんとうの玉子屋』を運営する「株式会社 玉子屋」(http://www.tamagoya.co.jp/)です

東京・玉川を拠点にして1日約6万5,000食(ちなみに宅配弁当市場は、1日3,000食で大手と言われる)を配達する仕出し弁当屋で、最近メディアやテレビでも注目を集めています。メニューは日替り弁当の1品のみで、価格は450円。

仕入原価率は50%以上で、棄率は0.1%(コンビニエンスストアでは2~3%が平均)、優れたオペレーションなどが評価され、スタンフォード大学のビジネススクールでは、成功モデルのケーススタディとして取り上げられいます。

もともとは10数億円台の売り上げを推移していた「株式会社 玉子屋」。生産食数も、1日平均で約1万~2万食台でした。

現在の代表取締役社長・菅原勇一郎氏が、同社に入社した97年くらいから売上・生産量を一気に拡大させています。

数々の成功要因はありますが、その1つが目に見えない不満を集めて改善させたことにあります。

その方法が使い捨ての弁当箱ではなく、回収できる弁当箱を使ったこと。
コスト削減のためもありますが、真の目的は顧客の声を聞くことでした。

午後、配達員が弁当箱を回収しに顧客のもとへ足を運びます。
その際に、お客様の感想や意見をヒアリング。さらには食べ残しをチェックするのです。

食べ残しがあれば残念なこととして捉えるか、仕方なく廃棄する方も少なくないでしょう。
しかし同社では食べ残したものを声にならぬ顧客の意見として、商品開発に活かしました。
企業サイトに、このような文章が掲載されています。

「90年代後半頃は、例えばエビフライの揚げ物の衣を極力薄くするなど、他のお弁当屋さんでは真似することができないプライベートブランドの商品を数多く開発してきました。
また、女性が思わず注文したくなるようなメニューとして、当時はミートソースやナポリタンしか入っていなかったパスタ系のメニューだけでも20種類ほどのお弁当に合うパスタソースを導入いたしました。」⁽¹⁾

例えば、食べごたえのある揚げ物が残っていた場合、脂っこいものやボリューム感が敬遠されているという不満が読み取れます。

このようなを声にならぬ意見を集めて、お客様が求めるメニューを生み出してきました。それが売上拡大に、販売個数のアップにつながっていったのです。

きっとクレームを聞いたり、対処したりするだけでは叶えられなかったことではないでしょうか。

筆者が取材をした飲食店でも同じような事例があります。
居酒屋感覚で楽しめる大阪市内の寿司屋なのですが、お店を切り盛りする店主は宴会の予約に頭を抱えていました。

「美味しかったですと皆さん帰って行かれるんですが、リピートにはつながらないんです。お客さんが言うことと現実が違う。疑心暗鬼になりましたよ。宴会で予約を取りたい時期に、反応が悪い。困りに困っていた時に、食べ残しに目が行ったんです。宴会コースでは、〆料理として寿司を出しています。その寿司に、ほとんど手がつけられていないんです。寿司屋なのに・・・恥ずかしい限りです。ボリューム感もあって、お寿司なのにお得に宴会ができると売り出していたのですが、すぐに間違いだとわかりました。そこでお寿司を〆料理ではなく、コースの途中に入れました。上質なマグロを使ってサラダ感覚で食べられる寿司にしたんです。で、1貫だけ大量のワサビを入れて、ロシアンルーレット寿司にしたんです。これが大ヒット。ゲームにもなるし、あっさり食べられる寿司だし宴会にピッタリ。これで予約が増えたんです。食べ残しによって、お客様がうちの宴会に求めていたものがわかりました。」

飲食店が提供したいことは、お客様の求めていることと一致するとは限りません。

紹介をしてきた実例のように、食べ残しから物言わぬ顧客の不満を読み取って、改善策につなげることができるのです。

さいごに

今回の記事を参考にしながらクレームに対応するだけでなく、声にならない不満を読み取って、売上・集客力のアップにつなげて頂ければ幸いです。

【参考文献・サイト】
⁽¹⁾代表メッセージ|おべんとうの玉子屋
http://www.tamagoya.co.jp/company/

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