大阪でスープカレー文化を広げる、挑戦と進化の物語|株式会社JACK

投稿日:2025年9月24日(水) 社長インタビュー

札幌で8年修行した店主が、地元大阪で創業したスープカレーJACK。多彩なスープとトッピングで幅広い層に支持され、FC含む7店舗を展開。働き手のステータス向上を掲げ、個々の強みを活かす職場づくりに挑む。

株式会社JACK 代表取締役 眞壁敦士(まかべあつし)

Q:眞壁社長、今日はよろしくお願いします。まず最初に株式会社JACKの事業内容から聞かせて頂けますでしょうか?

2018年11月、地元大阪で狼煙をあげたい!という想いからスープカレーJACK新町店を創業し、現在は直営店4店舗、FC店3店舗の計7店舗を運営しています。辛さやスパイスに特徴を持つお店が多い中で、当店は幅広いお客さまに楽しんでいただけるように、辛さの調整やご飯の量はもちろん、豊富な種類のトッピングと、ベースとなるスープを3種類ご用意しお好みにあわせてお選びいただけるようにしております。そんなコンセプトが受け入れられ、多くのお客さまに支えられながら成長を続けてきた会社になります。

Q:ありがとうございます。スープカレーは札幌が発祥の地とされていますが、どのような経緯で大阪で創業されたのでしょうか?

僕は23歳くらいまで、光回線のインフラ工事を請け負う会社で働いていて仕事で京都に行く機会があったんですね。そこで食べたスープカレーのあまりのウマさに衝撃を受けました。そして「もしダメでもまたこの仕事に戻ればいい」と腹をくくってスープカレーでの創業を決意したんです。で、その京都のお店へ「修行させてください!」と懇願しにいったんですが採用してもらえず、店主からはラーメン店での修行を勧められたんです。でも僕がやりたいのはあくまでもスープカレーであってラーメンではない。であれば思い切って発祥の地、札幌で修行することを決めたんです。3年まで!と決めて飛び込んだ札幌でしたが、気づけばスープカレーの魅力にどっぷり浸かり8年間みっちり経験を積むことに。そして、どうせやるなら地元大阪で狼煙をあげたい!と思って新町に一号店を創業したんです。

Q:大阪では馴染みのないスープカレーだったかと思うのですが、どのような考え方を大切にしてここまで成長されてこられたのでしょうか?

お客さまにご来店いただくことは当たり前じゃない、ということです。お店を出し、宣伝して、それでお客さまにお越しいただけるのであれば、そんな簡単なことはありません。ですので、足を運んでくださったお客さまにどうやったら喜んでいただけるのか。それを追求し続けました。その結果、お客さまの喜びが自分たちの喜びとなり、「お客さまの喜んでくださったことが正解である」そんな考え方が定着していったんです。

Q:人気店であることの秘訣は、美味しさもそうですが、お客さまの喜びを追求することにあったんですね。これまで一緒になって頑張ってきた従業員さんへはどんな想いをお持ちでしょうか?

生活面や金銭面、メンタル面においても幸福を提供していきたいと考えております。というのも札幌での8年間は決して恵まれた環境ではありませんでした。低賃金・長時間労働
が当たり前だったんです。それでも自分で選んだ道なわけで苦ではありませんでしたが、そんな環境ではスタッフさんに幸福は提供できないと思ったんですね。ですので上場企業並み!とはいきませんが一般的な基準に見合った労働環境をこれまでに整えてきました。少し話が逸れますが、僕は旅行が好きでよく海外に行きます。そこで感じるのは、お客さまに喜びを提供する日本の働き手のステータスが低いということです。海外ではチップが払われるなど、その働きぶりがしっかり評価され尊重されています。JACKでもチップはないにせよ、スタッフさんのステータスをしっかりと向上させていきたいと考えています。そのためにチームのキャプテンとして自分も彼らと一緒になって勉強していきたいですね。

Q:働き手のステータスを向上させることこそが、「なぜJACKで働くのか?」の答えにつながるのかもしれませんね。さて、この辺りで少し話題を変え、読者の方が気になりそうなことを伺っていこうと思います。「入社するとまず何かはじめるのか」この辺りをお聞かせください。

社員さんもアルバイトさんも、同じ業務からのスタートです。雇用形態によって役割を分けることはしていません。JACKには「その人の能力を活かす」という考え方が根付いています。SNSが得意な方にはそれに見合った仕事を、体力的に厳しくなってきた方には裏方の仕事を。そんな風にそれぞれの強みを活かせる環境づくりを大切にしています。上下関係にとらわれず、一人ひとりの成長を支えることが僕の役割ですね。

Q:あくまでも「あなたの得意なことは何ですか?」というスタンスで接してらっしゃるんですね。JACKで働いたスタッフさんは最終的にどのように成長していくのでしょうか?

それは、本人がどう成長したいのか。もっというとJACKで何を学び、将来的には何を目指しているのかによりますよね。独立を目指す人には相応の支援をさせてもらいますし、JACKで働くことが好きなのであれば、現場から離れ、よりやりがいのあるポジションを目指していただけたらと思っています。

Q:どこまでいっても本人次第ってことなんですね。JACKで働くことが好きであれば、とのことですが、スタッフさんたちはJACKのどんなところに惹かれてると思われますか?

二つあって一つは「お客さまに美味しい!」と喜んでいただける数の多さだと思っています。当店は幅広いお客さまに楽しんでいただけるようご飯の量から、トッピングも数多くご用意し、ベースとなるスープを毎日炊いてお客さまをお待ちしております。となると、やっぱり簡単じゃないんですね。来る日も来る日も試行錯誤を繰り返します。その努力が正しかったのか、はお客さまの笑顔の数で答え合わせができるんです。つまり、頑張った先にお客さまの笑顔という報酬がたっぷり用意されているんですね。その辺りがJACKで働くことが好きになってもらえる要因であり、飲食業の素晴らしさでもあると思います。

Q:もう一つはなんでしょうか?

JACKのリーダーシップです。札幌で8年間みっちりと修行し、お客さまの幅広いニーズにお応えするためお店で寝泊まりし、寝ないでスープづくりをしたこともありました。また、コロナ禍を逆手にとりデリバリーサービスで飛躍し、結果、一号店の新町では同規模のお店で月300万売り上げれば人気店といわれる中、昨年11月は800万、12月は900万という数字を残すことができました。自慢でもなんでもなくJACKのどんなところに惹かれているのか?に答えをだすのであれば、その結果こそがリーダーシップであり、惹かれていく理由だと思います。

Q:そのリーダーシップが最大の強みかもしれませんね。最後に読者の皆さまへメッセージをお願いします。

JACKはあなたの強みを活かす会社です。お力をお借りできたらと思っております。

株式会社JACK スープカレーJACKがもよん店店長 今村咲希(いまむらさき)

Q:続いてスープカレーJACKがもよん店店長今村さん、よろしくお願いします。まず最初のお仕事内容と得意分野からお聞かせください。

役職柄、スタッフの育成や売上管理、食材の発注など、店舗運営に関わるすべての業務を担当しています。中でも得意なのは接客です。もともと人を喜ばせることが好きで、前職では接客に力を入れる大手ハンバーガーチェーンでアルバイトをしていました。その土台にJACKのインスピレーションが乗り、楽しく働かせていただいております。

Q:ありがとうございます。大手ハンバーガーチェーンでアルバイトをされていたとのことですが、どのような経緯で入社をされたのでしょうか?

主人の紹介がキッカケでした。主人は社長の眞壁と友人で、新町店のプレオープン時からの常連だったんです。JACKの味にすっかり魅了された私は気がつけばJACKのファンになっていました。そんな大好きなお店が2022年にがもよん店をオープンすると主人から聞き、誘われる形でアルバイトとして入社したんです。自分が心から好きなものを提供できることはきっと幸せなことだろうな。そう思いJACKで働くことを決めました。

Q:お会いしたときから「活き活きとされている方だな」と感じていたのですが、その理由は大好きなお店で、自分が心から美味しいと思えるものを提供できる喜びと、得意な接客を活かしてお客さまを笑顔にできる楽しさがあるからなんですね。JACKで働いてみて良かったと思うことがあればお聞かせください。

JACKでの仕事が私の人生の財産になっていることです。私の大好きなJACKで店長を任され、お店を一緒に盛り上げるために私も本気になって意見したことをJACKは受け入れてくれました。そうやってJACKが成長する上で歯車の一部になれていることに喜びを感じています。

Q:反対にこんなはずじゃなかったな、なんて思われたことはありましたか?

当店は幅広いお客さまのニーズにお応えするためにスープを毎日炊いており、やっぱり夏場は大変な思いをします。でもJACKの仲間が助けてくれますし、なにより私自身が成長したい!と思っているんです。昨日よりも今日、今日よりも明日。そんな想いで毎日を積み重ねています。

Q:ありがとうございます。今後のJACKに期待することがあればお聞かせください。

眞壁が「さぁ、いくで~!」と私たちスタッフを引っ張ってくれます。眞壁はスープづくりも丁寧で、誰よりも味見をし、誰よりも気配りができて、誰よりも行動します。そんな人間性をもっているんですね。常に改善し向上しようとする姿をみてファンが増えていくんだと思うんです。私もそんな社長についていきたいと思っています。

Q:インタビューも終わりに近づいてまいりました。ここで接客を得意とされる今村さんの飲食業の素晴らしさをお聞かせください。

自分が美味しいと思うものをお客さまそれぞれに合わせた最高の接客で提供すると、「美味しかったよ!」と喜びの声が目の前で聞けることです。本当にやりがいを感じる瞬間ですね。自分のやったことが目の前で実っていることをみれることで成長し続けられるのだと感じています。

Q:ありがとうございます。最後に読者の皆さまへメッセージをお願いします。

やるか、やらないかの分岐点に立たされたとき、私はやる人に軍配があがると思っています。なぜならやらなければ失敗はしないかも分かりませんが得られるものはないと思うからです。店長なんて無理!と思っていたこの私が、みんなに助けられながらここまでくることができました。守りばっかりだった私が今ではここまで攻めれるようになったんです。ぜひ、やる側の方になっていただけたらと思っています。