夢を見つける職場で働こう|酒場 此処に来れば 天満本店
28歳で独立した山田将巧がつくる、酒場 此処に来れば 天満本店。仲間と夢を追い、笑顔が循環する職場とは。若手が輝く“天満の新しい酒場文化”の真意に迫る。
酒場 此処に来れば 天満本店 代表 山田将巧(やまだまさよし)
Q:山田さん、今日はよろしくお願いします。まず最初に運営される「酒場 此処に来れば 天満本店」というお店の特徴について聞かせて頂けますでしょうか?
「酒場 此処に来れば 天満本店」は、2025年4月25日にオープンした海鮮と串カツが自慢のお店で、それに合う日本酒や焼酎も豊富に揃えています。天満といえば、安さが魅力の大衆居酒屋が多いですが、新たな楽しみ方を期待されている方に向けて、座ってゆったり楽しめる落ち着いた空間をご用意しました。いってみれば、天満の新しい楽しみ方を提案している。そんなお店です。

Q:ありがとうございます。山田さんは28歳という若さで創業されております。そのご理由や経緯についてお聞かせください。
中学2年生のときに父を亡くし、それ以来、母と弟との3人暮らしでした。そんな環境もあって、物ごころついた頃には「大人になったら長男である自分が家族を支えなければ」と強く思うようになっていました。その思いから大学に進学後は、4年間みっちり飲食店でアルバイトをすることになります。そして、この仕事がとても楽しくて、「これなら自分にもできる!」と稼ぐための希望を見出すことができたんです。ただ、将来を見据えて一度は外の世界も経験しておこうと、「3年だけ」と決めて営業職に就くことにしました。今こうして振り返ると、その3年間が飲食業で稼いでいく覚悟を決めるための3年間となったんです。その後はそれまで勤めていた会社を退職し、友人の伝手で串カツを中心とした居酒屋チェーンで「3年で独立します」と伝えた上で経験を積ませていただきました。そして予定通り2025年4月に独立させていただくことになったんです。
Q:コロナが明け、活気の戻る天満にはたくさんの飲食店が出店されています。そんな環境の中で、どのような考え方を大切にしていこうと思われていますか?
スタッフを「僕の考え方やお店の方針で縛らない」ということです。むしろ、このお店での経験を活かし、自分の夢に向かう過程にしてもらえたらと思っています。かくいう自分も学生時代のアルバイトで、この道に活路を見出しました。それと同じように、夢はなんであれ、それを叶えるための糧にしてもらえたらと思っています。

Q:夢を応援してもらえる職場なんですね。
他人の人生ではなく、自分の人生を生きてほしいと思っています。夢がぼんやりしている方は、ここでその夢を見つけてもらえたら嬉しいですね。人は夢がなければ自主的に行動することができないと思うんです。この仕事は決して楽な仕事ではありません。だからこそ、「これがやりたい」「ここに向かいたい」という想いがないと、どうしても“やらされ仕事”になってしまいます。とはいえ、夢を見つけてね!といって見つけられるのであれば苦労はしません。ですので、その夢を見つけられる環境を作っていこうと思っています。まずは、2026年の沖縄の達成旅行ですね。みんなで頑張って同じ目標を達成する喜びを分かち合おうと思っています。次に2号店の出店ですね。それがうまくいけば、お店を任された人間に買い取ってもらうことも考えています。
Q:環境ってすごく大切ですよね!さて、この辺りから読者の方が気になりそうなことを伺っていきますよ!大衆居酒屋の多い天満で新しい価値を提供されているとのことですが、どのような点に気を付けて接客をされているのでしょうか?
当たり前のことかも分かりませんが、お客さまがお帰りの際は「お客さま、お帰りです!」と全スタッフで心を込めてお声がけし、必ず一人が出口まで付き添ってお見送りするようにしています。ですので新しいスタッフの方にも、まずはそういった真ごころ込めた接客からスタートし、それと並行してキッチン業務の補佐も学んでいただくかたちですね。

Q:天満といえば、気軽に立ち寄れてサッと飲んで帰れるような、肩肘張らない大衆居酒屋の文化が根付いていますよね。そんな中で新しい価値を提案されているからこそ、「当たり前」が武器になるわけですよね。ありがとうございます。つづいて、働く環境についてもお聞かせください。飲食業界はハードな仕事というイメージも根強いですが、そんな中でどのような想いで職場づくりに取り組まれているのでしょうか?
業界を変えよう!なんて大それたことは言えませんが、せめて自分が関わる職場くらいはホワイトな環境にしたいと思っています。そして、思いつく福利厚生はガンガン取り入れていきたいですね。そんな想いに共感してくれたのか、以前の職場で一度は別々になった仲間たちが、今また集まって一緒に頑張って くれています。このメンバーでまずは沖縄旅行を実現したいですね。
Q:来年が楽しみですね!さて、終盤です。最近では「人と話すのが苦手だから」と、接客を伴わない働き方を選ぶ方も多いと聞きます。そんな中で、飲食業の素晴らしさとは、どのようなものだとお考えですか?
お客さまの笑顔をすぐに見ることができることです。お客さまは何かを求めてご来店されるわけですが、その「何か」はお客さまによってさまざまです。ちょっと愚痴りたい、みたいな方もいれば、何か良いことがあって自分へのご褒美でご来店される方もいらっしゃるわけです。そんなお客さまのドラマや物語にコミュニケーションを通して触れることができます。そして、おそらくはお客さまもどこかでそれを望まれていて、笑顔で満足してお帰りいただくことができます。そうした体験ができるところがこの仕事の素晴らしいところだと思いますね。人の人生に色を添えることができる。そんな仕事だと思います。

Q:そのお客さまからの笑顔が明日への活力になり、夢の実現に少しづつ近づくわけですね。最後に読者の皆さまにメッセージをお願いします。
夢を見つけ、その夢を追い続けてください。そして、誰かの人生ではなく、自分自身の人生を生きてほしいなと思います。