「チャオメンを文化に」“歩み寄れる職場”が人を育てる|オオサカチャオメン

「炒め麺=チャオメン」で勝負をかけた飲食企業、オオサカチャオメン。看板メニューのチャオメンに加え、焼売や麻婆豆腐にも注力。人材育成のカギは“シャッフル制度”──代表・上甲博司の挑戦に迫る。

株式会社オオサカチャオメン 代表取締役 上甲 博司 (じょうこうひろし)

Q:上甲社長、今日はよろしくお願いします。まず最初に上甲社長が「チャオメン」という料理をメインにして創業されたキッカケから、お聞かせ頂けますでしょうか?

チャオメンって確かに聞きなれない言葉ですよね。中国では「炒めた麺」のことをチャオメンって呼ぶんですよね。そのチャオメンが、昔、よく通っていた近所の中華料理店で、好きでよく食べてたんですが、そのお店のチャオメンは「五目チャオメン」と言って、パリパリに炒めた麺の上に餡がのってるタイプでした。そして独立する時に「何をメインにしようかな?」と思った時に、その好きだったチャオメンにしよう!とも思ったのですが、パリパリの麺をウリにしたかった事もあって、餡を麺の中にいれるタイプのチャオメンで勝負しよう!と思ったんですよね。それがチャオメンをメインにして創業しよう!と思ったキッカケでした。

Q:ありがとうございます。となりますと一押し料理は、もちろんチャオメンってことになりますね!

いえ!チャオメン以外にも焼売や麻婆豆腐も一押しですよ!焼売に関しては、「思い立ったが焼売」という名前でテイクアウト専門のお店も運営しております。先日、このお店もナショナルシュウマイカンパニーという会社を立ち上げて、焼売にも本格的に取り組んでいこうと思ってますよ!

Q:「思い立ったが焼売」なんとも大阪らしいネーミングですね!上甲社長は、人材不足であるコロナ禍であっても3店舗を出店されました。その為にどんな戦略を取られたのでしょうか?

その人の成長の為にスタッフ同士で応援しあい、支えあえる環境を作りました。具体的には「シャッフル制度」という制度を作りました。簡単に言うとスタッフが勤務する店舗を短期間の間に変えていくんです。そうする事によって、調理器具もどこにあるのか?分からなくなり、普段の業務において、何もかも勝手が違ってくるので、勝手にスタッフ同士のコミュニケーションが発生するんですよね。これは、どんなにコミュニケーションが苦手なスタッフでも聞かないと仕事になりません。ですので自然とコミュニケーションが発生し、その上でコミュニケーションスキルも上達します。やって良かった、と思う制度の一つですね。

Q:シャッフル制度によって、自然に無理なく、お互いがお互いを支えあう環境が勝手に作れてしまう。その上、コミュニケーションスキルまで身についてしまうなんて最高ですね!

はい。本当に良かったと思っています。もう一つ、良い所があって、それは問題点が早期発見でき、より早く解決にあたれる、という良さも、この制度にはあるんですよね。問題解決ができない直接的な原因って、問題が生まれた時、その問題点をどう解決していいのか?分からないから行動ができないんだと思うんですよ。そういった問題解決に、このシャッフル制度は幾度となく役に立ってきました。

Q:スタッフ同士の円滑なコミュニケーションが事業成功のカギと言っても過言ではない、ということですかね?

そうですね。今までたくさんの問題点に直面してきましたが、その問題点を解決する為には、結局、行きつく所は人材です。食材でも社会情勢でもお客様でもないんですよね。であればスタッフ同士が、膝と膝を突き合わせ一歩も二歩も踏み込んだコミュニケーションが図れる環境をいかに作るか?が大切だと思います。その環境を作るキッカケになったのが「シャッフル制度」ですね。

Q:となりますと、離職率も低いのではないでしょうか?

はい。それもやはり一歩も二歩も踏み込んだコミュニケーションが活発に出来ているからこそ、だと思っています。しかし、徐々にシャッフル制度にも弊害が出てきているんです。それは数字が追いかけづらくなる、という事です。当たり前のことですが売上が上がらなければ、お店を運営していく事はできません。今ある全4店舗を短期間ぐるぐる回ったら、「売上を上げる」という意識よりは、「お店をしっかり回していく」といった方向に意識が行きがちになります。ですので今後は、4店舗間でシャッフル制度を運用するのではなく、2店舗間でのシャッフル制度を運用することにより、その弊害を減らして行こう、と考えているところですね。

Q:やはり何事もバランスが大切ですね!ところで新入社員の方は、入社後、まずはどんなことから取り組まれるのでしょうか?いきなりシャッフルされてしまうと、成長が遅れてしまいそうですが。

いきなりシャッフルする事はないですよ(笑)。まずは雰囲気に慣れてもらう事。そして料理の作り方や、商品説明の仕方などを覚えて頂くために、まずは同じ店舗で活躍してもらいます。

Q:それはそうですよね!慣れていない段階で別の店舗に行ったら逆にモチベーションが下がってしまいそうですもんね!ありがとうございます。中長期的な目線でみた時には、御社のスタッフさんはどのようにご活躍をされて行かれるのでしょうか?

今後の話にはなってしまうのですが、スタッフの得意な事や、やってみたい事をヒアリングして、その事がお店にとってもお客様にとっても有益な事なのであれば、その仕事を、どんどん任せて行こうと思っていますよ。それがやり甲斐に繋がっていくと思っています。たとえ中華料理の経験がない方であっても新しいことにチャレンジしてもらって、光り輝くところがあれば、どんどん任せていきたいですね!

Q:ズバリ!!御社の人材における他社にはない強みはどういったことになりますでしょうか?

スタッフ同士が互いに歩み寄れる環境がある事が最大の強みだと思っています。もう言葉選ばずに言うと、本当にいい奴だらけなんですよ。そこは、どこにも負けない自負がありますね!でもそれは、元からコミュニケーションが得意だった人間だけが集まっているから、そうなっているのではなく、やはり、コミュニケーションを大切にし、共に歩み寄れる環境があったからこそ生まれた環境だと思っております。

Q:ありがとうございます。最後に読者の皆様へのメッセージをお願いします。

食の道を志し、料理の勉強をされてる皆さまは、本当にとても良い勉強をされていると思います。時間を巻き戻せるのであれば、僕も皆さんと同じように料理の勉強をしたかったです。しかしながら、その学びを活かそうと思ったら、必ず、コミュニケーションが必要になります。弊社には、そのコミュニケーションがごく自然に上達させられる環境があります。ぜひ、一緒にチャオメン文化を広めていきましょう。

株式会社オオサカチャオメン 天満市場店 店長 杉本舞夏 (すぎもとまいか)

Q:続いて、オオサカチャオメン天満市場店 店長の杉本さん、よろしくお願いします。まず最初に杉本さんの強みや得意なことから、お聞かせください。

強みではないかも分かりませんが、料理や接客面など、まんべんなく出来ることかな、と思っています。そして得意なことは、店内の壁に貼るメニュー表のデザインなど、全店舗の販促物を作ることを得意としていますね!

Q:ありがとうございます。店長さんということで、あらゆる業務に精通されてるのは分かるのですが、なぜ全店舗の販促物を作成する仕事もされてるのでしょうか?

2021年3月にお初天神裏参道店にアルバイトスタッフとして入社したのですが、その時に「デザインやりたい!」と上甲に伝えていたんですよね。当時はスキルも無かったのに!です(笑)。というのも入社したのがコロナのタイミングで、お店での本来の仕事が満足にできない環境だったので、それなら!と思って店舗の販促物を作る仕事を任せてもらったんです。最初は分からない事だらけでしたが、次第に出来るようになりましたね。

Q:先ほど上甲社長も「チャレンジしてもらって、光り輝くところがあれば、どんどん任せていきたい」と話されていた事は、この事だったんですね!ありがとうございます。そんな環境を提供してくれている会社へはどんな思いをお持ちでしょうか?

めちゃくちゃ好きです!!!チャレンジさせてくれる環境も好きなのですが、それ以上にいい人が多いんですよ!チャオメンには現在70名前後のスタッフが関わっていますが、みんないい人です。なんでも話せて、なんでも言い合える環境のお陰かも知れませんね。

Q:まさにシャッフル制度の真骨頂ですね!杉本さんが入社される前に期待されたことはどんな事だったのでしょうか?

「いい人がたくさんいたらいいな」と思っていました。なんせ前職も飲食店で働いていたのですが、人には恵まれなかったですから…。でも実際に入社してみて、本当にいい人が多かったんですよ。本当に大切にしてもらいました。普通なら、飲食店の経験者って「これくらい出来るだろう」という期待感から雑に扱われそうなものですが、そんなこと全然なかったんですよ。なので大好きです!!!

Q:お話をお伺いしていて、本当に大好きなのが伝わってきますよ!しかし、良い所もあれば悪い所もあったかと思いますが、その辺りはいかがでしょうか?

入社した頃は、月の休みが4回しかなかったのは、シンプルに辛かったですね。でも私が入社してまもなくして法人化した頃には、そういった労働環境も整備されていきました。今は、しっかり休みが取れていますので、その辺りの辛さは解消されていますよ!

Q:ありがとうございます。それは良かったですね!インタビューも後半に差し掛かりますが、杉本さんが今後、会社に期待している事があればお聞かせください。

休みやお給料面にも期待したいところではありますが、それ以上に上甲の好きな言葉でもある「チャオメンを文化に」を本気で実現したい、と思っています。この会社では「出来なかったことが出来るようになる」「やれそうになかった事が現実になる」こういった事を、体験する事ができました。ですのでチャオメンを一つの文化にしていくことも出来ると思うんですよ。その為に頑張りたいですね。

Q:ありがとうございます!陰ながら応援していますね!最後に読者の皆様へメッセージをお願いします。

飲食店の現場には、料理以外にも学べる事がたくさんあります!ぜひ、一緒に働きましょう!

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