失敗する経営者が微妙なアイデアしか出せない理由(中編)

飲食店の開業を考えている将来の経営者に向けて、成功するためのアイデアを出すコツについて紹介しています。

なぜ失敗する経営者は微妙なアイデアしか出せないのかをテーマに、シリーズでお届けしています。

前編では、失敗する経営者に共通する3つのポイントを挙げました。

■【飲食店開業】なぜ失敗する経営者は微妙なアイデアしか出せないのか 前編
https://colum.shokujob.com/wp/news/2019/06/6471/

失敗する経営者は、自分で行動しながら考えて、問題を具体的に解決できないことに対して指摘をしました。

今回は、繫盛店にするアイデアを、どのように考えれば良いのかコツを説明します。

注目をしたいのは、ひとり会議です。

ひとり会議は、周りの意見や情報に振り回されず、成功するためのアイデアを行動レベルにまで落とし込める、有益な方法です。具体的な内容を見ていきましょう。

ひとり会議のススメ

【飲食店開業】なぜ失敗する経営者は微妙なアイデアしか出せないのか

 

■ ひとり会議とは

開業をする際、自分のアイデアをまとめる必要があります。アイデアを形にしたり、人にプレゼンテーションをしたりしなければなりません。

そこで行いたいのが、ひとり会議です。名前の通り、参加者は自分のみ。1人だけで会議をします。お店のコンセプトやメニュー、価格設定、集客方法、人材育成など、経営者としてのアイデアを出さなければなりません。

周りの人に関心・興味を持ってもらえるように、そして自分で自分の見解に納得できるように、ひとり会議を行います。

ひとり会議までの段取りと、実際のやり方を説明します。

■ 1人で集中できる環境づくり

まずは段取りです。

アイデアを集中してアウトプットできる時間を作ります。目安は2~3時間。場所は自宅ではなく、落ち着いた雰囲気のカフェなど、1人で考えられる環境が最適です。

パソコンやタブレット、スマートフォン、本などは必要ありません。自分の中から出てくるアイデアだけを徹底して出せるようにするためです。ほかに意識が向かうことや、集中力が途切れるものは、名案を出すための妨げとなります。

調べ事をしたい際は、タブレットやスマートフォンがあっても構いませんが、後でも調べられます。ここでは外からの情報を遮断することが重要です。

認知神経科学者のサハル・ユーセフ氏は、スマートフォン・携帯電話は人を注意散漫にさせる道具として、仕事の生産性を低下させると指摘⁽¹⁾しています。電源を切るか、自宅に置いてきても良いでしょう。

普段、自分だけに集中する時間を持つことはあまりないかもしれません。しかし、他者の意見やまわりの情報に頼らず、自分の中から出る本音や考えと、徹底的に向き合うことが、起業・開業においては必要です。

これは集中力を高める訓練にもなります。失敗しやすい経営者は、集中力がありません。目の前の問題に向き合わなければ、周りの情報に左右されてしまいます。ひとり会議を通じて、集中力を鍛えていきましょう。

■ 準備するもの

ひとり会議で必要な道具は、ノートとペンのみ。
ノートは創作意欲が湧いて、使いやすいブランドのアイテムを選びましょう。ノートはサイズ感と使い勝手の良さから、「Moleskine(モレスキン)」(https://www.moleskine.co.jp/)と「RHODIA(ロディア)」(https://www.bloc-rhodia.jp/)をお勧めします。もちろん簡易なノートやメモ帳でも構いません。

ひとり会議のやり方・基本編

【飲食店開業】なぜ失敗する経営者は微妙なアイデアしか出せないのか

 
準備すべきものが揃えば、実際にひとり会議を行っていきます。やり方は、セルフコーチングという方法が効果的です。

セルフコーチングとは、自分に対して自分でゴールを到達したり、問題を解決したりするための方法を導く技術です。

とくに難しい方法ではありません。夢実現プロデューサーとして著名な山崎匠巳氏の書籍『1日10分であらゆる問題がスッキリするひとり会議の教科書』を参考にします。

本書では、3つの質問だけでできるセルフコーチング術が紹介されています。

<1>現在、直面している問題を書き出す。
<2>どうなれば良いか(ゴール)をイメージして書き出す。
<3>どうすれば実現できるのか(TO DO)を考えて書き出す。

ステップはこれだけです。

大切なことは、すべて自分で考えることです。
どんな問題に直面しているのか、どうすれば解決できるのかを、1人で集中して、考え抜くことが鍵となっています。

<1>~<3>の詳しいやり方は、次回のコラムで事例とともに紹介します。

さいごに

【飲食店開業】なぜ失敗する経営者は微妙なアイデアしか出せないのか

 
優れたアイデアを出す方法として、ひとり会議について紹介しました。今回重視をしたのは、考えることに集中できる環境づくりです。

良いアイデアが出てくるのを待つのではなく、ひとり会議によって意図的に生み出していきましょう。具体的なやり方は、次回のコラムでご確認ください。

【参考文献・リンク】
⁽¹⁾99U Conference 2019|The Best Ideas from the 11th Annual 99U Conference, Part I
https://99u.adobe.com/articles/63459/the-best-ideas-from-the-11th-annual-99u-conference-part-i

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