平成の「酒歴史」を振り返る!平成で流行ったお酒ベスト3
残すところ、後1か月となりました。
平成生まれの筆者としては少し物寂しい気もします…。
そこで企画した今回のテーマは〈平成のお酒〉です!
平成で皆さんが飲み続けてきた流行のお酒を振り返ってみました。
今夜は懐かしさに浸って晩酌を楽しんでみませんか?
■その1:ハイボール/角瓶・ジムビーム
(画像引用元:http://www.sakedori.com/s/goodsbar/introduction/110358.html)
◎平成元年~
平成時代、ウィスキーが市場に出回ったのは、元年の酒税大改正で高級ウィスキーの価格が大きく下がったことがきっかけでした。
一方で手頃な価格だった二級ウイスキー(大衆ウィスキー)は約1.5倍の値上がりに。ここで多くのウィスキーファンが「焼酎」にシフト変更。
それからというものの、平成20年までウイスキーにとって厳しい時代が続きます。CMに大物タレントを出演させても、価格を下げても、市場の需要は下がったまま。 そんな時、変化が起きたのが平成20年頃でした。
◎平成20年~
この頃、飲食店ではウィスキーを炭酸で割った「ハイボール」を
豪快にもジョッキで提供し始める動きがみられました。
これまで「とりあえず生ビール」が乾杯の定番として根付いていましたが、そのポジションにウィスキーが参入。女性や若年層にも人気のあるお酒として復活したのです。特にサントリーの角ハイボールは居酒屋には欠かせない存在となりました。
また同年、バーボン市場が活性化し、角瓶を輩出したサントリーは流行に合わせジムビームの売り出しを強化。2016年は国内バーボンの半分以上をジムビームがシェアするまでに成長しました。
■その2:日本酒/獺祭(だっさい)
(画像引用元:https://toyokeizai.net/articles/-/176256)
◎平成4年~
第2位に選出したのは日本酒。
平成4年、高級品に高い酒税が課せられる日本酒の級別制度が廃止になったことから、平成にも日本酒ブームが到来。その中でも平成の酒歴史を彩ったのはまさに、「獺祭」ではないでしょうか。
獺祭は、山口県岩国市にある旭酒造が「酔うため、売るための酒ではなく、味わう酒を求めて」をコンセプトに作った日本酒です。
◎平成24年~
獺祭はその飲み口の柔らかさ(=飲みやすさ)と、ほんのり色づくすっきりした後香が人気の火つけとなり、平成26年頃、日本全国にその名を馳せました。
「まるで水のような飲みやすさ」ということから、
若者や女性、日本酒をこれまで飲まなかった人にも好まれるようになったのです。
かつて筆者がアルバイトをしていた山口県の某居酒屋では平成24年頃より「獺祭飲み放題」を打ち出すといった動きも見られ、当時は20代の学生~70代近くのご年配まで多くの人々が獺祭を愛飲していたのを覚えています。
また、ワインのような飲みやすさから世界でも有名になった獺祭は「これぞ日本のSAKE」と謳われるほど、代表格としての位置を獲得し人気を博しました。
その結果、東京や世界各地に出荷されることになったため
地元の山口県で獺祭不足が起こるといったプチ事件も起こっていたのです。
■その3:ワイン
3つめはワインです。実はワイン、この平成の30年間のうちに
なんと4回もののブームの波を巻き起こしたのです。
国税庁によると2015年のワイン消費量は4年連続で過去最高を更新したとか。
なぜこんなにもワインが話題になったのか?その内訳をチェックしてみましょう。
◎第4次ブーム(平成元年~)/ボジョレー・ヌーヴォー
昭和の終わり掛け、日本で初めてボジョレー・ヌーヴォーが初上陸。解禁日にはあちらこちらで“解禁パーティ”が開催されるようになったことから1990年前後ワインブームが起こりました。
◎第5次ブーム(平成6年~)/デリカ・メゾン
バブル経済が崩壊し「安くて美味しい」を求める人々の間で「デリカ・メゾン」というサントリーの格安ワインがブームとなりました。また、1995年には第8回世界最優秀ソムリエコンクールで田崎真也さんが、日本人初の優勝。こういった快挙も追い風となります。
◎第6次ブーム(平成8年~)/赤ワイン
1995年~1998年ごろから提唱され始めた「生活習慣病」に伴い、ヘルシー、健康的な食事に注目が集まるように。そこで、病動脈硬化を予防するなど、ポリフェノールの健康効果が称えられ、第6次の赤ワインブームがスタートしました。
◎第7次ブーム(平成24年)/ワンコインワイン
2012年には消費数量が32万785 kLにも及ぶ年となりました。以降、2015年までの消費数量は4年続けて過去最高を更新。チリ産などの低価格な輸入ワインの市場が拡大し、日常的に“ワインを飲む”という行為が普及したことがきっかけです。
思い返せば平成はコンビニどころか100円ショップにでさえ
ボトルワインが陳列する時代ですから、この結果にも納得です。
そして来たる2019年、平成人のワイン好きは止まることを知りません。ワインをフルーツで漬け込んだカクテル「サングリア」、おしゃれディナーの1杯目は「スパークリング」。肉バル等の気軽に行けるお店であっても、本格ワインを仕入れるなど各業態でワインが求められていることが分かります。
◇あなたは今日は何を飲む?
この30年の間では、グローバル化や近代化に伴いクラフトビール、マッコリ、ジンなど、様々なお酒が日本中で愛飲されるようになりました。
その中でも特にウィスキー、日本酒、ワインはみなさんにとっても印象の深いお酒だったのではないでしょうか?
今晩は「この出来事、懐かしいなぁ~!」と平成の思い出に浸りながら
お酒を味わってみてもいいかもしれません。
以上、平成の歴史を彩ったお酒ベスト3をご紹介しました。
次の世代の酒歴史も楽しみですね。
◇平成の流行グルメの記事はこちら!
「平成最後の冬に流行グルメを振り返る[1989年~2018年]」
◇このライターが選ぶおすすめの飲食店はこちら!
「“くいだおれの街”大阪で行くべきオススメの飲食店まとめ8選」
【参考URL】
酒飲みが選ぶ「平成 酒の10大ニュース」-ienomistyle イエノミスタイル-
⇒https://www.ienomistyle.com/trend/20181021-1732
40年前と比較:日本でワイン、どのくらい飲まれてる? 実は○○倍も消費は増えていた -WINE BAZAARニュース-
⇒http://wine-bzr.com/topic/column/9976/
紀州湯浅名産 湯浅醤油
⇒https://www.yuasasyouyu.co.jp/