【飲食の就活術】イメージにとらわれず天職を見つける方法②

最終更新日:2019年7月26日（金）

転職・就職のコツ

本シリーズでは就活生に向けて、飲食業界への就活成功術や天職の見つけ方をまとめてお伝えしています。しかしながら、飲食業界にはブラックな産業というイメージがあります。就活をする上で候補から外されてしまうことも珍しくありません。そこで近年、飲食業界がブラックな体制から脱却しつつ、新しい労働環境が整いつつあることをコラムで検証しています。前回のコラムでは、飲食業界がブラックと言われる労働条件を問題視して改善を図っている状況を説明しました。今回は労働時間・休日・給与について、”働きやすい”労働条件を実現している企業を紹介していきましょう。

働きやすさ日本一を目指す飲食店とは

問題から脱却しつつあるとは言え、まだブラックというイメージがまだ残るからこそ、働きやすい職場づくりをモットーに経営をする企業があります。その1つが、大手寿司チェーンの「株式会社あきんどスシロー」です。

中途採用ページ⁽¹⁾を見てみると、以下のような情報が開示されています。

当社では、社員の働きやすさも日本一を目指し、以下の取り組みをしています。

●徹底した労働時間管理本部が労働時間をモニタリングし、ムダな残業の低減に努めています。

●積極的な休日の取得年間休日108日以上！月平均8～9日の休日を取得し、年2回5連休の有給休暇取得も推奨しています。

●業界屈指の給与水準サラリーマンの平均年収が約400万に対して、当社の平均年収は540万。頑張りがしっかり評価される会社です。

給与については平均水準以上ですが、休暇・年間休日ではどう理解すればよいでしょうか。厚生労働省の調査「平成 29 年就労条件総合調査の概況」⁽²⁾によれば、以下のような調査結果が報告されています。

・１企業平均は 108.3 日（前年 108.0 日）、労働者 1 人平均は 113.7 日（同 113.8 日）

・「何らかの週休２日制」を採用している企業割合は 87.2％（前年 88.6％）

「株式会社あきんどスシロー」の労働条件は、平均値から大幅には離れているわけではありません。しかしながら、明確に情報開示されているからこそ、これから就職を考える方にとっては安心材料となります。リアルな生の情報を伝えながら現在進行形で、働きやすさを実現している企業なのでしょう。

飲食業界において、このような企業は決して珍しくはありません。

ほかにも1つだけ事例を紹介しておきましょう。

名古屋・岐阜など中部エリアを中心に関東・関西でステーキハウスを展開する「株式会社ブロンコビリー」です。キャリア採用情報⁽³⁾ページに、以下のような情報が公開されています。

●店長の平均年収577万円

●月間平均労働時間 174時間(週40時間)

●週休2日制（有給休暇、慶弔休暇、連続休暇有り）

さきほど紹介した「平成 29 年就労条件総合調査の概況」で週所定労働時間は、１企業平均 39 時間 25 分（同 39 時間 26 分）、労働者１人平均 39 時間 01 分（同 39 時間 04 分）と報告されています。「株式会社ブロンコビリー」の週所定労働時間は平均値よりも、やや多い数値となっていますが、一方で平均年収は高水準と言えるでしょう。