飲食でパティシエを目指す人のための職場選び~個店と企業~
今回は、個店のケーキ屋やレストランパティシエとして3年間働いていた筆者の体験談や、飲食業界で働いている人の話をもとに『個店』『企業』で働くそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
個店で働くメリット3つ
①短期間でお菓子作りの一連の流れや作業を習得できる
②シェフとの距離が近く、プロの技を目の前で習得することが可能
小規模だからこそ出来る、シェフとの仕事が可能になる。プロの技を盗むことはもちろん、仕事以外のことも話せる関係性を築くことができ、人間関係が良好のお店が目立ちます。
③より幅広い業務を任せてもらうことが出来る
少人数だからこそ、特に個々の生産性を問われます。ショーケースに並ぶケーキの種類だけ作業や工程がある為、幅広い知識と経験がいかされる職場といえます。
個店で働くデメリット3つ
①長時間労働
中でも繁忙期の秋~春は早朝から深夜まで長時間にわたって勤務している所が目立ちます。反対に閑散期は夏頃で、お中元など帰省の手土産として冷菓子や焼き菓子の注文が比較的多い傾向にあります。
②平均月収が15万~18万とお給料が低い
立派な職人になるため勉強させてもらっている!と頑張っている現場の声をよく耳にします。人数が少ない分努力や成長がしっかり反映される事がポイント!
③休日が少ない
基本的に定休日のみお休みとなる店舗が多いため、「毎週〇曜日」「毎月第〇曜日」と平均して月6日程度の店舗が多い。パティシエの卵は休日も食べ歩きをしている方が多く、定休日が他店と重なってしまい行きづらいという声も耳にします。
個店のまとめ
「1年目は接客から」というお店も多く、お客様との距離が近い事も一つのメリットです。自分の働くお店にはどのようなお客様が来て、どのような反応をして帰っていくのか。この方は以前も来てくれたな。いつもありがとうございます、等。
これは筆者の意見ですが・・接客することで生まれる感情は、実際お菓子を作ることにも関係してきます。
お客様と密に接することができ、シェフと手を取り合ってパティシエとして店舗経営に携わることができるのが個店で働く特徴といえます。
企業で働くメリット3つ
①残業が少ない・福利厚生がしっかり
もし仮に残業した場合は、しっかり残業代を支給してくれるなど、福利厚生が充実している企業が多くあります。
②お給料が個店に比べて高い店舗が多い
同じ新卒でも個店に比べてお給料が平均2万円ほど高くなる傾向があります。お給料は高くないと・・という方が選ばれていることも多い。
③休日が多い
平均月6日~9日の店舗が多いと言われています。またシフト制や半休があるところも多く、プライベートも充実させることが可能に。そのため同じ職場で長期間働ける環境が整っているとも言われ、長期間勤務により業務量も自然と増えてきます。頑張りをしっかりと評価してくれます。
企業で働くデメリット3つ
①担当業務が細かく分かれている場合が多い
例えば「焼き工場」「生工場」「仕上げ」など、配属された部署で数年勤務して別部署に移動する事が多く、上記個店編でもある通り1年で考えると個店と企業の業務内容というのは大きく変わってきます。
『一つのことを突き詰めたい方』や『企業でより上を目指したい方』におすすめ。
②どちらかというと量産型
これはあるレストランのセントラルキッチンで働いていた友人の体験談です。「毎日〇時に△△店に配送する」と決まっていて、「大量の商品を同じクオリティでいかに早く店舗に届けるか」を重要視している店舗も多くあります。
③接客がない場合が多い
例えばレストランであれば、接客はホールのサービススタッフが担当していますよね?
そこでのパティシエは「プロの菓子職人」としての立ち位置ですので、接客は必要ないとされている店舗もありお客様の声や表情を直接受け取ることが出来ないのはもったいないところ。
企業のまとめ
「製造」「販売」など業務がしっかりと分かれており、「製造」の中でも作業によって工程が細かく分かれている所もあります。
ひとつの部署に数年勤務して別部署で違う工程を学べるため、しっかりとした知識と経験を習得可能。福利厚生が充実している所が多く、安定して働くことが出来るのが企業で働く特徴といえます。
最後に
【参考サイト】
・【2018年版】小学生の将来の夢!大人になったらなりたい人気の職業ランキング
https://konoti.com/news/society/elementary-school-kid-work2018.html