飲食店の救世主なるか?「Go To キャンペーン」を活用しよう
営業自粛や県外への移動自粛も解除されて少しずつ経済活動が動き出していますが、経営状況が以前のようにまで回復したというお店は多くありません。
今もなお苦しい状況に立たされている飲食店経営者の方々は、打開策を模索していることでしょう。
こういった飲食業界や観光業界の苦境を改善するため、政府は8月から観光需要喚起を目的とした「Go Toキャンペーン」開始を予定しています。
「Go Toキャンペーン」は観光需要のみならず、飲食業界の需要回復も期待できる政策です。
「Go Toキャンペーン」とはどんなもの?」
「飲食店はGo Toキャンペーンをどのよう活用すればいいのか?」
そんな疑問を解決すべく、今回は飲食店関係者も注目しておきたい「Go To キャンペーン」の内容などについて解説していきましょう。
●目次
- ・8月からついに始まる「Go To キャンペーン」
- ・そもそも「Go To キャンペーン」とはどんなもの?
- ・飲食店のピンチを「Go To キャンペーン」が救う
- ・「Go To キャンペーン」を活用して飲食店の需要回復を目指そう
●8月からついに始まる「Go To キャンペーン」
冒頭でも述べたとおり、新型コロナウイルスの感染拡大は飲食店だけでなく観光・イベント業界に甚大な被害を与えました。
営業自粛や外出自粛などの影響により企業の倒産も相次ぎ、多くの地域の産業がピンチに陥っています。
そこで日本政府は苦しい状況にあるたくさんの事業や企業の収益回復と地域再活性化を目的として、総予算1.7兆円にものぼるGo Toイベント事業を計画しました。
Go Toイベント事業は新型コロナウイルスに関する政府の基本方針や業界別ガイドライン、そして業界や地域ごとの感染症対策実施状況及び感染状況などを踏まえて実施されます。
現在でも「Go To キャンペーン」の開始時期は8月に予定されていますが、新型コロナウイルスの第二波によって再流行が起こった場合には開始時期の見直しが行われる可能性もあります。
まずは飲食店でも個人単位で新型コロナウイルスをしつかりと予防して、「Go To キャンペーン」が予定通り開始されるよう協力していくことが必要ですね。
●そもそも「Go To キャンペーン」とはどんなもの?
それでは「Go To キャンペーン」の具体的な内容を解説していきましよう。
「Go To キャンペーン」の大きな目的は、日本国内の人の流れを新たに創り出すことで地域の再活性化につなげることです。
新型コロナウイルイスによって停滞している観光業界・飲食業界・イベント/エンターテイメント業界・運輸業界などに対し、補助金を支出することで需要喚起を目指します。
第一次補正予算ではGo Toイベント事業に対して総額1兆6,794億円もの予算が計上されていますので、キャンペーンの規模も相当なものと予測できますね。
「Go To キャンペーン」では、以下のように観光業界・飲食業界・イベント/エンターテイメント業界に対して個別のキャンペーンが実施される予定です。
◆Go To Travelキャンペーン
旅行業者等経由で、期間中の旅行商品を購入した消費者に対し、代金の1 / 2相当分のクーポン等(宿泊割引・クーポン等に加え、地域産品・飲食・施設などの利用クーポン等を含む) を付与(最大一人あたり2万円分/泊)。
◆Go To Eatキャンペーン
オンライン飲食予約サイト経由で、 期間中に飲食店を予約・来店した 消費者に対し、 飲食店で使えるポイント等を付与(最大一人あたり 1000円分)。 登録飲食店で使えるプレミアム付食事券 ( 2割相当分の割引等) を発行。
◆Go To Eventキャンペーン
チケット会社経由で、 期間中のイベント・エンターテイメントのチケットを 購入した消費者に対し、 割引・ クーポン等を付与 ( 2割相当分)。
◆Go To 商店街キャンペーン
商店街等によるキャンペーン期間中のイベント開催、 プロモーション、観光商品開発等の実施。
出典:令和2年度国土交通省関係補正予算案
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001339698.pdf
Go To キャンペーン期間に旅行や外食をするとどれくらいお得になるのか、具体的に計算してみましよう。
【通常の金額】
交通手段+宿泊の1泊セットツアー:40,000円
【キャンペーン期間の割引】
- ・旅行代金の1 / 2相当分かっ最大20,000円が補助→補助金額: 20,000円
- ・補助金額の7割が旅行代金の割引→ 20,000×0.07=14,000円
- ・補助金額の3割が現地クーポンとして付与→ 20,000×0.03=6,000円
【割引後の金額】
交通手段+宿泊の1泊セットツアー: 26,000円
※旅行代金14,000円割引+ 6,000円相当の現地クーポン付き
キャンペーン期間中に旅行をすると、まず旅行代金が14,000円も割引になります。
さらに、お土産店・飲食店・各施設などで使えるお小遣いクーポンが6,000円ももらえるんです。
「Go To キャンペーン」の周知・宣伝広告も官民一体となって大々的に行われる予定なので、飲食店もこの機会を活かして売上アップを図っていきたいですね。
●飲食店のピンチを「Go To キャンペーン」が救う
では続いて、飲食店はどのように「Go To キャンペーン」を活かしていけばいいのかを考えていきましよう。
飲食店での活用が期待できるキャンペーンは以下の2つですね。
- ・Go To Eatキャンペーン
- ・Go To Eventキャンペーン
特に「Go To キャンペーン」は、お客様にオンライン飲食予約サイトを使ってもらうことでお得なポイントが付与されるというところがポイントです。
最大で一人あたり1000円分のポイントがもらえるだけでなく、登録飲食店で使える割引付食事券などがもらえるというのは大きな魅力となるでしょう。
今の段階でオンライン飲食予約サイトに登録していない飲食店も、「Go To キャンペーン」が開始される前に準備しておくことをおすすめします。
Go To Eat キャンペーンの委託先は現在公募中ですが、期間中はこちらのような主要予約サイトが対象になると予想されます。
- ・食べログ
- ・ぐるなび
- ・ホットペッパー
- ・一休レストラン
- ・じゃらん
具体的な準備としては、以下のようなことを進めていきましょう。
- ・予約サイトに登録してページを作成する
- ・電話予約だけでなく予約システムを取り入れてWEB予約も受け付けるようにする
また「Go To Eventキャンペーン」は、地域で開催される飲食系イベントの企画などに活用できそうですね。
チケット会社経由でイベントのチケットを購入できるようにしておけば、お客様は割引・クーポンなどを獲得できます。
浮いた分は参加するイベントで消費されることが予想されるので、キャンペーン期間のイベント開催も積極的に行っていきたいところです。
Go To イベントキャンペーンでは国から委託されたチケット販売会社などからチケットを購入すると、割引・クーポン券等の配布が行われる仕組みです。
また、イベント主催者が直接販売した場合でも、割引・クーポン券等の配布が行われるように幅広く想定しているようです。
具体的な準備としては、以下のようなことを進めていきましょう。
- ・主要なチケット販売委託業者を調べて登録方法や手数料を比較しておく
- ・割引やクーポンを考慮した企画などを考案する
●「Go To キャンペーン」を活用して飲食店の需要回復を目指そう
総予算1.7兆円もの規模で行われる「Go To キャンペーン」は、 観光業界や飲食業界に大きな特需をもたらしてくれるかもしれません。
新型コロナウイルスのため減少していた遠方からのお客様も、今回のキャンペーンを利用してたくさん訪れてくれることでしょう。
飲食店で活用すべきは、やはり飲食代を2割相当補助する「Go To Eatキャンペーン」です。
キャンペーンの開始に合わせてお店独自の割引サービスを企画したり、キャンペーン期間でのみ楽しめる特別メニューを考案したりするなど、さまざまな施策を打ち出してみてはいかがでしようか。
令和2年度「需要喚起キャンペーン事業(Go Toイベント事業)」に係る委託先の募集(企画競争)について
https://www.meti.go.jp/information/publicoffer/kobo/2020/k200701001.html
飲食店経営者の方はこちらのコラムもおすすめ!
▼「SNSで話題の飲食店の7割が実践!AIを使った宣伝必勝法」
https://colum.shokujob.com/wp/human_resources/2018/10/4375/
▼「飲食店のための簡単インスタ講座①ぐるなびと連動で予約増」
https://colum.shokujob.com/wp/store_operation/2019/04/5734/
▼「飲食店の無断キャンセルを無くせ!新しい取り組みや対策」
https://colum.shokujob.com/wp/human_resources/2019/09/7795/