本当に行くべき企業を見分ける方法②
就職人気ランキングに左右されるのではなく、自分の価値観で就職活動先を選び抜く方法。
さらに就職先として飲食業界を選ぶべきかどうかを、シリーズで考察していきます。
前回は「働きたい企業ランキング」をもとに、「安定した収入を獲得し続けたい」という就職活動生のニーズを読み取りました。
さらには「働きたい企業」は、決して「働きがいのある企業」「働きやすい企業」ではないことも示唆しました。
では、 どのような考え方で、なにを基準に就職活動をすればいいのかを考察してみます。
安定した会社に入るための考え方
はじめに宮本侑弥くんという、スープ屋を経営する高校生社長のスピーチを紹介します。
これは2016年に行われた「私は自分の仕事が大好き大賞」で、彼が仕事の魅力ややりがいについて話したもの。
ちなみに、「私は自分の仕事が大好き大賞」とは炎の講演会・鴨頭嘉人氏が手がけるイベントで、「子どもたちが「早く大人になって働きたい!」と思える社会をづくり」を目的に開催しています。
各分野で輝いて仕事をする人がプレゼンテーションを行い投票で一位を決定。
第4回大会で、高校1年生だった宮本侑弥くんのスピーチ動画がこちらです。
彼は、 仕事選びにおいて「安定」を重視する友人とのエピソードを紹介しながら、起業するまでの経緯を話しています。
なぜ、まわりの友人は安定性に重きを置くのか。
彼は両親の考え方が影響していると説きます。
いい企業に行けば、安定した人生を手に入れることができるという上の世代の常識です。
しかし、友人の考え方に疑問を持ちつつも、決して説得をして変えようとはしません。
むしろ変わるのは自分。経営者の集まりに参加したことをきっかけに、自身が事業に挑戦していく決意をします。
高校生でも実現できる事業を考えた結果、移動販売のスープ屋経営に乗り出すのです。
このスピーチから安定した企業を否定したいわけでも、起業をすすめたいわけではありません。
筆者自身、話を聞いて気づかされることがありました。
これからは 「あの企業で働けば、一生安泰できる」という時代ではなく、「あなたであれば、一生安泰でどこで働いても活躍できる」と言われる人材になることが重要なのではないか。
「あの企業だから安心」ではなく「あなただから安心」と両親や先生、まわりの友人からも信頼される人材。安定するために相応しい会社を探すのではなく、相応しい自分に変わっていく。
そのような人材であれば大手企業であっても、中小零細企業であっても継続をして安定した収入を得られるだけでなく納得のいく会社選び、そして充実した仕事ができるのではないでしょうか。