「”鍋焼きうどん”から学ぶ。キャッチコピーを変えるだけで、売上が140倍になる方法」【サムネ】

「”鍋焼きうどん”から学ぶ。キャッチコピーを変えるだけで、売上が140倍になる方法」

味には自信はあるのに、売上に反映されない・・・。
食材にこだわっているのに、人気が出ない・・・。

ライバル店よりも美味しい料理を提供しているはずなのに、どうして売上では競合店に負けてしまうのか。そんな悩みを抱えている飲食店は少なくありません。

今回、焦点を当てたいのがキャッチコピーです。
キャッチコピーとは、いわゆる商品の売り文句で、料理・ドリンクを購買するメリットを、顧客に一瞬で伝えることが出来ます。

キャッチコピーによって売上をアップさせたケースは数多ありますが、飛躍的な効果をもたらせた事例を取り上げていきます。

さらに、キャッチコピーを作る上で押さえなければならないポイントもお伝えします。

売上を140倍にしたキャッチコピーとは

「”鍋焼きうどん”から学ぶ。キャッチコピーを変えるだけで、売上が140倍になる方法」
紹介をしたいのは、株式会社キンレイ(https://www.kinrei.com/)が販売するロングセラー商品「鍋焼きうどん」です。累計1億食以上を誇る家庭用の冷凍麺で、スーパーなどの量販店でも圧倒的な売上を誇っています。

その特徴は、専門店顔負けの本格的な出汁。北海道産の真昆布・干椎茸に、かつお節、さば節、いわし節、そうだかつお節を使って、こだわりの3工程で作られています。さらに海老、つくね、鶏肉、しいたけなど9つの具材が入った、クオリティの高い冷凍鍋焼きうどんです。
株式会社キンレイの創業は1974年。
現在では、年商112億円(2017年度)を記録しています。

これまでの主軸商品はもちろん「鍋焼きうどん」。
単身者をターゲットに、2000年代前半までは1000万食以上の売上を残してきました。

しかしながら共働き家庭が増える中で、ニーズに合わなくなり販売数は減少。
時代の変化に応じた、対策が求められました。

2007年にはアルミ容器で販売していた「鍋焼きうどん」を、袋詰めへと移行。
夕食の一品として、見栄えのいい商品にすることで共働き家庭でも喜ばれるようにしたのです。

これが裏面に出ます。
袋詰めの商品に対して、消費者からの興味を引くことが出来ませんでした。

以降、株式会社キンレイはキャッチコピーに注目をして、そのネーミングを変えていきます。

こだわりの出汁の魅力が伝わるように「料亭の匠」や「だし香る」といったキャッチコピーを付けますが、どれも不発に終わりました。

いつの間にか販売数は12万食へと激減。
さらには売上も10分の1に縮小します。

しかし最後に打った手が、株式会社キンレイの運命を一変させることになります。

2010年に今までの商品・製法・食材へのこだわりを捨てたキャッチコピーを誕生させました

そのキャッチコピーとは、「お水がいらない 鍋焼きうどん」です。
これが消費者のニーズをつかみ、爆発的にヒット。

”お水がいらない”というキャッチコピーには、手間のかからないことが、たった一言で伝わるという最大の利点があります。手軽さというメリットが、顧客の心をつかんだのです。

以降、”お水がいらない”シリーズで商品を多角的に展開していきます。

・お水がいらない ラーメン横綱
・お水がいらない 旨辛チゲうどん
・お水がいらない 長崎ちゃんぽん発祥の店 四海樓
・お水がいらない かにタクのこだわり志の田うどん
・お水がいらない タクマのちゃんぽん

など、かつて12万食だった「鍋焼きうどん」ですが2017年には、

「お水がいらないシリーズ」は前年比約130%となる1千850万食を販売。うちラーメンは約120%(1千150万食)、うどん約150%(700万食)。主力の「同鍋焼きうどん」は150%、「同ラーメン横綱」は120%、昨夏投入の「同四海樓」は約150万食に達した。今年は約120%で推移中」⁽¹⁾

このような結果、売上は140倍以上に拡大していったのです。

株式会社キンレイが行ったことは、ただキャッチコピーを変えたことではありません。

販売者としてのこだわりを一度捨てたということです。
むしろお客様のニーズを考えて、その利点をキャッチコピーに込めた
のです。

結果的に、美味しさやクオリティの高さも評価されるようになりました。
捨てたはずのものが、手に入ったということです。

さいごに

飲食店において、こだわりを打ち出すお店は少なくありません。
「店主が自ら目利きした○○」「産地直送○○」「24時間熟成させた○○」など。

食材の特徴や料理の魅力を伝えることも大切ですが、お客様のメリットをキャッチコピーに込めてはいかがでしょうか。

そのためにも一度、以下の作業をしてみてください。

①料理・ドリンク・空間の特徴ではなく、お客様のメリットを考えて、リストアップしてみる。
(例)16種類のスパイスを使用している場合、ダイエット効果で服のサイズがダウンする、発汗効果で暖房がいらないなど。

②メリットの中から短いフレーズで伝えるキャッチコピーを考えて、リストアップする。
(例)おばんざいを提供する場合、「2杯目のビールがさらに美味しく飲める酒肴○○」や、飲みやすい日本酒を売りにする場合「お酒が苦手でもおかわりしたくなる○○」など。
キャッチコピーを見直すことで、売上アップにつながります。
今回の記事を参考に、お客様に響くキャッチコピーを生み出してみてくださいね。

【参考文献・リンク】
⁽¹⁾キンレイ 17年売上げ18%増 「お水がいらない」シリーズがヒット|食品新聞

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