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熱中症に注意!飲食店でしておくべき対策法

毎日暑い日が続く2019年夏。
関西だけでなく、北海道・札幌の寒冷地でも今年は68年ぶりに9日連続の真夏日が記録されました。大阪や京都でも日中は38~40度近くまで気温が上昇しており、総務省消防庁は、2019年7月29日~8月4日の1週間において熱中症の救急搬送人数が1万8347人(速報値)であることを発表しました。(2019年8月6日)いまや、全国各地で熱中症の注意喚起が行われています。実はこの熱中症、外勤の営業サラリーマンや工事現場で働いている人々こそ危ないと思われがちですが、実は熱中症は飲食店勤務の方々にこそ注意が必要なのです。
今回は飲食店で熱中症が起こりやすい理由とすぐにでもできる対策法をご紹介します。

熱中症の原因と症状は?

気温が高い環境にいると体温を調節する機能が弱まり、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、頭痛、めまい、けいれん、意識障害などが起こりやすくなります。これらの症状をまとめて「熱中症」と呼びます。熱中症の原因は、大きく分けて2つあり「身体」によるものと「環境」によるものに分けることができます。

①身体の要因

・激しい運動によって体内で熱が産生された
・暑さへの耐性がない、疲れ・寝不足・病気で体調がよくない

②環境の要因

・気温、湿度が高い
・風が弱い
・日差しが強い

これら①と②の2つの要因が重なったとき、熱中症が起こりやすくなると言われています。

飲食店で注意が必要な理由

飲食店で注意が必要な理由

 
つまり、熱中症になりやすい環境的な原因は「高気温」「高湿度」です。
注意が必要な場所は公園、海、プールサイド、運動場、アスファルト上など、日差しが強く当たる屋外や、長時間放置した車の中、気密性の高いマンションやビルの最上階などが上げられますが、浴室や寝室、トイレ、キッチンなど屋内の風通しの悪い室内でも熱中症を引き起こすことがあります。特に、飲食店の厨房にはこの「高気温」と「高湿度」条件が揃っており、キッチンで働いている従業員の方々にとっては非常に危ない環境であるといえます。

ガスやフライヤー、炭火による強い火力が狭い室内の温度を高めますし、お湯を沸かしたり、洗い場を利用することで湿気はますます上昇。まさに熱中症になりやすい状況なのです。また、室温が適温であっても厳重注意しなければならないのが、オーブンや鉄板から発せられる「輻射熱」(放射熱)です。「輻射熱」は、室温に関わらず、周辺で近くで作業をしている調理スタッフの体温を上げてしまいます。さらに、人口密度が多くなるランチのピーク時は、火力だけでなくスタッフの人数や各々の作業量も増えるので、一層室温が上がりやすくなり、クーラーも効きにくくなってしまうのです。

これが、飲食店で熱中症のリスクが高い理由。「自分は、大丈夫!」・・・なんてことは“絶対”ではありません。筆者の知人にも飲食店で働いている方が多数いますが、夏場は思いがけない熱中症で倒れてしまい、やむを得ず営業を休まなければならなかった方の声も多数耳にしています。誰でも熱中症になる可能性はあるので、必ず夏場は対策をとるようにしましょう。

症状・重度別の対処方法とは?

次に、熱中症の対処法について紹介します。症状が比較的軽く、意識がはっきりしているようであれば、涼しい場所で安静にしセルフケアを行うこともできます。ただし、症状が重度であれば最悪の場合、死に至るケースもあります。甘く考えずに一刻も早く適切な処置を行うようにしましょう。第一三共ヘルスケアの「くすりと健康の情報局」が紹介している重度別対処法は以下の通り。

重度別対処法

(参考URL:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/
めまい、立ちくらみ、筋肉の痙攣、倦怠感、脱力感といった、熱中症の症状が少しでもみられたら、まずは風通しのよい日陰やエアコンの効いた涼しい室内に移動しましょう。すぐに冷たい水やスポーツドリンクを飲んで横になって身体を休めることが大切です。
衣類を脱いだりして熱が捌けやすいように調整することも効果的。うちわや扇風機で気化熱をとばし、氷やアイスノンで身体を冷やしてもいいでしょう。

氷で身体を冷やす時は、動脈が通っている部分を冷やすとより効果的です。首筋、脇の下、足首、足の付け根などが身体を冷やすのを助けてくれます。

最も大切な対策法は水分補給!

最も大切な対策法は水分補給!

 
日頃からの対策をしたいのであれば、こまめに水分補給をすることが大切です。

暑いときに人間はたくさんの汗をかきます。汗は、体内の熱を逃がし体温調節をするために必要ですが、汗をかいた分、体内の水分と塩分は失われることになります。それにより、血流が悪くなって身体の隅々まで酸素・栄養がいきわたらなくなるため、熱中症の症状が起こりやすくなるのです。水分だけ摂取しすぎると塩分が不足して血液が薄い状態になるため、塩分も一緒に摂る必要があるとされています。目安としてはコップ1杯(約200ml)の水に一つまみ(0.2g)の塩を入れた塩水またはナトリウム40~80mg/100mlのスポーツドリンクがよいとされています。

キッチン・厨房の効果的な対策は排気

キッチン・厨房の効果的な対策は排気

 
厨房内の熱中症対策には「排気」が有効です。湿気を含んだ熱い空気を排気することで、熱中症の原因となる「環境の要因」を少しでも軽減します。

◎グリースフィルターをきちんと清掃しよう!

熱中症対策にはグリースフィルターの掃除をしましょう。グリースフィルターは空気中に含まれる「油脂」を取り除く役割がある排気設備です。油を除去するので、空気を通過させる目が詰まりやすく、月に1度ぐらいの頻度で掃除をすることがおすすめです。アルカリ洗剤をとかしたお湯に漬け、ブラシで洗うと汚れが落ちやすくなります。

◎換気扇の交換

換気扇を定期的に手入れしていても、排気が十分に行えないこともあります。そのときは、換気扇(有圧扇)を思い切って取り替えてみるのもおすすめです。換気扇は、一般的に熱や油を含む空気が厨房に広がらないよう空気を外に吸い出す役割をもっています。しかし、その性能が低いと熱気が吸いだせず室内の温度を上げてしまいます。送風機などを併用して、厨房内の空気を循環することも効果的です。

以上、この夏注意したい飲食店の熱中症対策について紹介しました。
調理スタッフの健康と安全を守るため、熱中症を甘んじず、対策はしっかり行うようにしましょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。

参考URL

https://www.inshokuten.com/kitchen/magazine/139
https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20190806-00137236/
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/

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