なぜあの人気飲食店オーナーは業界事情に詳しいのか(前半)
飲食店経営においても、
情報を収集したり分析したりすることは重視されています。
今回は飲食業界の情報にどうすれば精通できるのか、
人気居酒屋の店長から話を伺ったので紹介します。
前編では、経営者なら誰でもできる簡単な方法をあげて、
後編からは、具体的なノウハウや事例も紹介していきます。
情報通への道
飲食店において、どのような情報が求められるでしょうか。
それは業界を網羅する情報です。
例えば、競合店の動向や集客方法のトレンド、お客様のニーズ、
流行の食材やメニュー、仕入れルート、接客の向上方法、人材採用術など、
挙げていくときりがありません。
このような情報を収集することは困難です。
競合店を訪問したり、インターネットを閲覧したりして情報収集したいと思っても、
日々の業務に追われてしまって手つかずの方も少なくないでしょう。
一方で、驚かされるほど情報通の方もいます。
今回は人気居酒屋で、業界事情に詳しい店長にお話を伺いました。
コツは、営業マンとの雑談力をつける
お店があるのは、大阪市内でも下町で知られる地域。
ウリは鮮度の高い魚介料理です。
周りの飲食店よりも、顧客単価は500~1,000円ほど高く設定されています。
経営に関わってから5年ほど黒字経営を続けているという店長。
仕入れから人材育成、メニュー開発、販売促進まで携わっています。
毎日、多忙なスケジュール。
情報を入手する時間があるようには思えません。
そのなかで豊富なトレンド情報を仕入れる、
とっておきの方法があると店長は語ります。
「営業の方から教えてもらっています。毎日、沢山の営業マンが訪問してくれます。
方々に出かけるわけではなく待っているだけで欲しい情報が集まります」
商談でお店に訪問する営業担当がいます。
集客をするための広告会社、スタッフ採用のための人材会社、食材を仕入れるための卸会社、
チラシやポスターの印刷会社・・・ほかにも多岐にわたる業界の会社と取引がある飲食店。
各企業の営業担当から、それぞれの業界の最新情報や特ダネを聞いているというのです。
「せっかくのつながりは活用しなければなりませんね。各業界のプロが来てくれているからこそ、教えてもらえるチャンスです。
ただ購入するお客さんの立場ではもったいない」
さらに、見落としがちな視点から店長は語ります。
「営業マンには、お店のことだけを相談しがちです。でも業界や競合店、成功事例や失敗したケースを多く知っているからこそ教えてもらうべき」。
さいごに
では、どのようにすればいいのか、後編では具体的な実践術を見ていきましょう。