食材のおはなし:大根編

食材のおはなし:大根編

ぶり大根、ふろふき大根、お鍋のお供大根おろし…。ご家庭でも飲食店でも冬場に目にする機会がぐっと増える大根。
古くは古事記にその名前が記されており、昔から日本人の生活にそっと寄り添っている野菜のひとつです。
大根の旬は主に冬。寒さの強いこの時期、甘みが増して美味しさも抜群の大根に今回はスポットを当てたいと思います。

免疫力UP!消化吸収を促します!

大根の根の部分(白いところ)が持つ栄養成分の中で、特に名高いのは消化酵素ジアスターゼです。

ジアスターゼは別名アミラーゼとも呼ばれる消化酵素で、唾液や膵液にも含まれる他、胃腸薬にも配合されている成分です。

主食であるご飯やパンに含まれるデンプン質などの多糖類を単糖類に変え消化吸収を促すほか、胃酸をコントロールして胸やけを防止する働きがあります。

大根にはジアスターゼの他ビタミンCも多く含まれています。
ビタミンCは体の粘膜を正常に保つ働きがあり、その働きによりウイルスなどの侵入を防ぎます。また、ビタミンCはたんぱく質と結びついてコラーゲンを生成したり、鉄分を吸収しやすい形に変えたりと、他の栄養成分のアシストすることでも知られています。ビタミンCは水溶性ビタミンのため体内に保持することが難しく、多くが尿などで排出されてしまうため、なるべくこまめに摂取を心がけましょう。

ジアスターゼもビタミンCも熱にとても弱い成分なので、大根おろしやサラダなど、生で食べることで摂取がしやすくなります。免疫力のアップやお腹の調子を整えるこれらの成分は、忘年会や新年会など外食の機会が増えるこの時期にはもってこいの成分です。

大根の能力紹介!免疫力アップ!消化吸収を促します!

また、大根は葉っぱに含まれる栄養成分も優秀です。

根と異なり葉っぱに含まれるのはビタミンA(βカロテン)が主。ビタミンAは根に含まれているビタミンCと異なり脂溶性の成分です。脂溶性の成分は水に溶けにくく油に溶けやすいため、油で炒めることでより効率よく摂取できます。

ビタミンAは皮膚の発育を促す働きを持つため、冬場のかさつきがちなお肌にもぴったり!その他ビタミンCと同様に粘膜を強くし免疫力をUPする作用もあります。

根と葉を上手に使い分け、効率よく栄養を摂取しましょう!

いろいろあります!ご当地大根

古くから日本の食卓の友だった大根。一般に流通し、作付面積の98%を占めると言われる「青首大根」の他、各地方に「ご当地大根」が多くあることも日本の大根の特徴です。

代表的なものでは元禄期から栽培されている「練馬大根」、世界一の大きさと重さを誇る「桜島大根」、長さ世界一!「守口大根」、京料理に大活躍の「聖護院大根」などがあります。

中にはすでに栽培がされず滅んでしまった品種もいくつかありますが、地産地消の拡散や地域おこしの一環として、古来種をその土地の地質によって形を、大きさを変え、それぞれに個性的な美味しさを持っています。

地域の食文化をはじめその他の文化にも影響を持ち、様々なエピソードがあるので、一度調べてみても面白いかもしれません。

いろいろあります!ご当地大根

店内ポップやメニュー、お客様との会話などなど、野菜をはじめとする食材の知識はいろいろなところで活かせます!これからも少しずつご紹介予定ですのでお楽しみに!

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