ドミノ・ピザ攻めの戦略！1キロウルトラチーズが流行る理由

どうやら、ドミノ・ピザ ジャパンが展開する『ドミノ・ピザ』が、計1kgのチーズを乗せて焼いた「New Yorker 1キロ ウルトラチーズ」を2019年6月10日(月)～6月23日(日)の期間限定で販売したことが世間で大きな波乱を巻き起こしたようです。

◎ドミノ・ピザ　公式ホームページ　https://www.dominos.jp/topics/190610_1kg

この「ニューヨーカー1キロウルトラチーズ」は、2018年に好評だったドミノピザのメニュー、チーズを通常の4倍乗せた「ウルトラ盛り」を超える超ビックサイズな規格外ピザ。

デカすぎる、直径40cmのニューヨーカー 1キロ ウルトラチーズとMサイズのマルゲリータを並べてみた。食べられるのはあと3日！！チーズの海に溺れたい人RT🧀🧀🧀 https://t.co/hNrj7w1WFi #ドミノピザ #ニューヨーカー #1キロ #ウルトラ #チーズ
※ご好評につき品切れの店舗があります。 pic.twitter.com/iQ3QSQwOxt

— ドミノ・ピザ (@dominos_JP) 2019年6月20日

と、史上最強のインパクトを与える内容で展開されました。
価格はデリバリーが4,000円（税別）、持ち帰りだと3,300円（税別）となっています。

規格外の大きさ、壮大なカロリー、インパクトのある重量は、SNSやユーチューバー、ブロガーのあいだでたちまち話題に。

10～20代の若者のあいだで人気のユーチューバー「水溜りボンド」が公開した「ニューヨーカー1キロウルトラチーズ」の食レポ動画は、投稿日の2019年6月11日から28日の約2週間で1,256,338回にも及ぶほど短期間で世間に反響を巻き起こしました。

販売はたったの2週間という期間限定販売でしたが、各店舗では売切れが続出。
あまりの売れ行きにドミノ・ピザ　ジャパンは2019年7月7日まで「ニューヨーカー1キロウルトラチーズ」の販売を延長することを発表しました。

そんなドミノ・ピザの「ニューヨーカー1キロウルトラチーズ」。
なぜこんなにも話題となったのでしょうか？

2019年上半期、最短にして最大の反響を生んだ人気の理由を考察してみました。

１：YouTuberによる密かな「大食いブーム」の再発

１つの理由は、「YouTuber」による「大食いブーム」ではないかと考えます。

子どもに将来の夢は？と尋ねると「YouTuberになりたい」と返事をされるこの時代。2005年の創業以来、無料動画サービスYouTubeは右肩上がりで成長しいまや人口の半分までにも普及されるマスメディアとなりました。

そんなYouTubeを配信するユーチューバーたちの間では、近年多くの大食い動画がアップロードされているのを数多く見かけます。

大食いといえば、1990年代半ばごろに、テレビ東京系列の番組『TVチャンピオン』でフードファイターが活躍した時代を発端として流行しましたよね。2000年代前半にはジャイアント白田やギャル曽根など若手タレントによるパフォーマンスでますますヒートアップ。

しかしながら、2002年、中学生が給食の早食いで死亡してしまうという事件を期に大食いブームはあっさり収束を迎えます。なおかつ年々、コンプライアンスが厳しくなっていく中、テレビに飽きた視聴者は、日常・普通とはかけ離れた「〇〇やってみた」といったテーマのYouTube動画を観ることで楽しんだり、最新情報の収集を行うようになりました。

そんなYouTubeで動画を上げるユーチューバーにとって

●総重量1キロ
●過去最大直径40㎝
●3,832キロカロリー

といったインパクト大で史上初のボリュームで、大食いもできちゃう期間限定ピザときたら、まさに旬のネタそのもの。次々と食レポ動画が公開され、世間での注目度は瞬く間に増加しました。

ドミノ・ピザの「ニューヨーカー1キロウルトラチーズ」の話題性は、このオウンドメディアに上手くリンクさせることで成功したのだと考えられます。

２：2019年はチーズの人気が過去最高潮に達するらしい

もう１つの理由は「チーズ」そのものの人気によるものです。

みなさんもご存知の通り、近年はチーズの食べ方が多様化しており、2018年ではチーズダッカルビやチーズハットグ、ラクレットチーズなど様々なチーズ料理が話題となりましたよね。
その波はとどまることなく令和になった今でもバスクチーズケーキ、チーズティ、パネチキンといった新しいチーズの食べ方が普及しています。

これを見た「ホットペッパーグルメ外食総研」は、2019年チーズの人気が過去史上最高になると予想。同社の調査では、調査対象の約9割以上が「チーズが好き」と回答したことがわかっています。

さらに農林水産省は、2013年度以降、年々チーズの消費量が過去最高を更新していることを発表。2019年2月1日には日本とEUの間で、EPA（経済連携協定）が定められ、ヨーロッパからの輸入チーズに掛かる関税が引き下げられることが決定しました。

消費者の意見として、チーズが好きな理由には美味しいこと以外に、「料理にチーズを足すと味がワンランク上がるから」「健康にいいから」「伸びる様子が食欲をそそるから」といった意見が多数あったことも分かっており、これらも引き続きチーズが指示される理由として挙げられます。

ほぼ9割が「好きだ」と回答するチーズを際立たせた商品であれば、より多くの人に指示されることは簡単に予想できます。ドミノ・ピザの「ニューヨーカー1キロウルトラチーズ」は時代の流れに沿った、きわめて合理的な商品とも言えるかもしれません。

2019年6月22日、大阪の某店舗で1回目販売最終日前日に滑り込みオーダー。
届いたのはこちらの特大ピザです！

ジャンッ！人生初めての40㎝ピザといったらものすごい大きさと重量感。
画像では若干分かりにくいかもしれませんが箱はiPhoneXがおよそ推定10個分の大きさはあります。

ちなみに「ニューヨーカー1キロウルトラチーズ」は、サラミやソーセージ、野菜などの具材は一切なくチーズだけで焼き上げられたごくシンプルなピザ。

これで税抜4,000円とは、ドミノ・ピザさん、結構勝負に出たなぁという印象を感じます！
でもサイズは本当にデカい。今回筆者は2人でこの１枚を食べることに挑戦しましたが果たして食べきれるのか不安が残ります…。

それでは実際に食べてみましょう！
これが重量1キログラムのモッツアレラチーズです。見た目はまるでチーズの海！

1ピースごとのチーズ量が多すぎてが生地がだらりと垂れ下がってしまいました(笑)

（表面は香ばしい焼き色。のび～るチーズが食欲をそそります！）

ひと口食べてみると、これまた「ヤバい」理由が分かります！
たっぷりのとろけるチーズが惜しみなく口の中に広がる幸福感といったらこの上ない贅沢。
チーズフォンデュをまるごとほおばっているような感覚を味わうことができます。

カリッと香ばしくモチモチ食感の生地がとろとろのチーズと相性抜群。
ひと口、またひと口と食べるペースが進んでしまう、ダイエットには不向きの小悪魔グルメです！

1ピースを食べたころでおなかがだいぶ満たされ、3枚目を食べ終えたころには満腹状態・・・。

チーズは濃厚で塩気が強いので、はちみつをかけてクアトロフォルマッジォ風にしてみたり、ソーセージを乗せて味変してみると飽きずに美味しく食べきることができそうです！

※あくまでも筆者個人の感想です。

（はちみつとブラックペッパーでアレンジしてみた。）

・・・という感想もありますが、
それ以上に「ヤバい」と言いたくなる一品だということが検証できました。

普段の食卓ではありえないボリュームに対する満足感。
そして１キロチーズよるハイカロリーの背徳感。
時間をかけて食べ終えたころには「やり切った！！」という謎の達成感。

もはや食べるを超して”体験”するピザといっても過言ではないのでしょうか。

特に新メニューを次々と企画していかなければならない飲食業界の方は、このような人気商品がヒットした理由をじっくり考えてみると、思いもよらないアイデアが生まれるかもしれません。

今回記事にしたドミノ・ピザのニューヨーカー1キロウルトラチーズは10月期間限定で再販売中！興味のある方はこの機会を逃さずぜひ食べてみてはいかがでしょうか？

以上、「ドミノ・ピザの攻めの戦略に迫る！ニューヨーカー1キロウルトラチーズが流行る理由とは？」でした。

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