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絶品まかないで、従業員だけでなく客も虜にする方法(前編)

【繫盛店が実践】絶品まかないで、従業員だけでなく客も虜にする方法(前編)
飲食店が提供するまかない料理。繫盛店では、従業員に出すまかないに、こだわっています。

繫盛店では、どんなまかないを作っているのでしょうか。まかないを提供することで得られるメリットを、従業員と飲食店それぞれの観点で紹介しながら、人気店が実践しているポイントを、シリーズでお伝えしていきます。

前編・中編・後編の3回にわたって、繫盛店のまかない事例や、まかないを活かした採用戦術も紹介します。

この前編では、従業員のメリットとまかないでスタッフを虜にする人気店の例を取り上げます。

繫盛店はまかないを作って、従業員にただ食べてもうだけではありません。まかないを活かして、従業員と顧客の心をつかむ方法を、人気店から学んでいきましょう。

【まかないとは】

【繫盛店が実践】絶品まかないで、従業員だけでなく客も虜にする方法(前編)

まかないとは顧客ではなく、従業員に対して提供される料理のことです。正式には、まかない料理といいます。

メニューにある料理を作る場合もあれば、メニューにはない料理や食材が、まかないとして提供される場合もあります。ただしお店の既存メニューから選ぶ場合は、有償になることがあります。

無償か有償かは、飲食店によってルールが異なります。有償でも、割引価格で提供している飲食店も少なくありません。

就業前後、または就業中に出され昼食・夕食がわりにできるので、まかないはスタッフから重宝されており、楽しみの1つにもなっています。

まずは、まかないを提供するメリットについて、従業員の視点から見ていきましょう。

【従業員のメリット】

【繫盛店が実践】絶品まかないで、従業員だけでなく客も虜にする方法(前編)

①食費の削減になる

まかないのおかげで昼食代・夕食代がかからないことが、従業員にとって大きなメリットです。

アルバイト・社員の中には、1人暮らしをしているフリーターや学生も少なくありません。1か月の生活費で、食費は大きな負担となります。

食事を節約できることで、経済的な余裕が生まれるため、安心して仕事を続けることが可能です。

また自炊をする手間が省けるようになります。調理や買い物をする時間がかからないので、学生であれば勉強やサークル活動に心置きなく励むことができるでしょう。

筆者自身、食費を抑えるためにまかないが提供される飲食店を選んで、アルバイトをしていました。ランチ・ディナータイムどちらも勤務をすることが多かったので、1か月で2~3万円の食費を削減することができました。
金銭的な余裕は、好きな音楽ライブの鑑賞に使用。おかげ様で学生生活を満喫することができました。

②お客様に料理の説明ができる

飲食店のメニューをまかないで食べることで、料理のことをお客様に説明できるようになります。飲食店でスタッフに料理のことを質問しても、曖昧な回答がかえってくることも少なくありません。

食材やボリューム、味つけ、食感、こだわり、合うお酒など従業員に知ってもらうために、まかないでお店のメニューを出している飲食店もあります。

筆者が取材をした大阪市内の創作居酒屋も、その1つです。新人スタッフには、定番メニュー・人気メニューから始まって、新メニューまでを勤務日ごとに、まかないとして出していました。

この試みが功を奏ています。スタッフは、食べたまかないをノートにメモをして特徴やポイントを記録。お客様に対して、自らおすすめメニューを提案できるようになったのです。

③スタッフとコミュニケーションができる

まかないをスタッフ全員で食べる飲食店もあります。一緒に仕事をしている従業員同士で、食事をしながらコミュニケーションをとることが可能です。

筆者が話を伺った中華料理店では、グループに別れてまかないを食べるルールを設けていました。毎度違うメンバーと食事をすることで、スタッフ同士の信頼や協力関係が構築できているといいます。

交流会やイベントを開催する飲食店もありますが、わざわざ新しい企画をしなくても、まかないを活かしてコミュニケーションは促進できると中華料理店のオーナーは語ってくださいました。

④好きなメニューや食材が食べられる

自分の好物を提供している飲食店で、好きな料理をまかないで頂くことが可能です。決まったメニューだけでなく、好きな食材や献立をリクエストできる飲食店もあります。

また新メニューの試作や、余った食材や調味料を使って、その日だけのオリジナルメニューを提供されることもあるでしょう。

筆者の友人は、うどんが大好物でうどん屋のアルバイトをしていました。勤務日は、美味しいうどんを食べれるということで、楽しみだったようです。

パスタやカレー、イタリアン、中華料理、お好み焼きなど好きなジャンルの料理を、まかないで食べることができます。

【絶品まかないでスタッフを虜にする繫盛店】

①『BOOTIES』http://www.irishpub-booties.net/

北九州市にあるアイリッシュパブ。氷感庫で熟成させた氷温熟成肉にこだわるお店ならではのまかない料理が、アルバイトから大好評を集めています。お肉好きにはたまらない逸品を、日々食べることができます。

②『やきとん串焼専門店 「大地」』https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13009313/

やきとん串焼き専門店ですが、学生アルバイトを雇用していることもあり、リクエストに応じた献立や、ボリューム感のある創作メニューを提供。

まかないだけでなく、営業後にスタッフを食事に連れて行くこともあるようです。食欲旺盛な学生を満足させる重要なポイントは、満腹感を味わえるかどうかでしょう。

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・ 本日のまかないは ・ ・ スタッフの熱望により ・ ・ パンケーキとなりました。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ これを食事とする概念がなかったので。。。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ なかなか衝撃的ですね。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ そして、 ・ ・ はじめてまかないでパンケーキを作りました。 ・ はじめてまかないでパンケーキを食べました。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ もお、 ・ 糖分は ・ 当分いらないかも ・ 充分です。 ・ では。 ・ ・ ・ #渋谷 #やきとん #やきとん大地 #隠れ家 #デート #まかない #まさかの #パンケーキ

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③『organ』https://tabelog.com/tokyo/A1319/A131907/13127009/

西荻窪にあるフランス産自然派ワインをそろえるビストロ。料理はアラカルトのみ。まかないは、腕利きのシェフが交代で当番をしています。

とくに日曜日は、恒例イベントでフレンチを提供。本格的なフランス料理、ハイレベルなビストロ料理が提供されています。

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Sunday French staff meal. Anne was on duty this week. 日曜日恒例、フレンチまかない。 今週の登板はアンヌ。 Ballottine de porc 豚のバロッティーヌ 2度目のフレンチ賄いは、レスプリ ミタニの三谷青吾シェフのルセットを参考にさせていただきました。 挽いた豚バラ肉や豚レバーに、ほうれん草のソテーや椎茸のデュクセルを混ぜ、皮付きの豚バラ肉で巻き、それを豚足、豚耳、豚舌で取ったキュイソンで火を入れました。 ソースは豚の出汁を煮詰め、マデラ酒とポルト酒を加えブールマニエでとろみをつけました。 このバロティーヌの主役はファルスや肉ではなく、皮。そのため、皮に火を入れつつも肉をパサつかせないよう、キュイソンの温度を調整することがポイントでした。 あらゆる工程がとても勉強になったのは勿論ですが、素材のひとかけらも無駄にせずに全てを使い切るこの料理は、食材を扱う上でとても大切なことを学ばせていただきました。 キッチン担当 anne こと若林 #staffmeal #まかない #賄い #sundayfrenchstaffmeal #naturalwine #vinnature #vinnaturel #自然派ワイン #ナチュラルワイン #organ #オルガン #西荻窪 #スタッフ募集 #ホールスタッフ募集 #サービススタッフ募集

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オルガン日曜日恒例フレンチ賄い。 今週の登板はカッツ。 Organ Sunday French staff meal. Katz is on duty this week. 以下カッツからのコメントです。 "Cassoulet" 本日のフレンチ賄いはカスレをつくりました。肉の脂やゼラチン質などの旨みを吸いこんだ白インゲン豆をほおばる、ラングドック地方カルカッソンヌの豆の煮込みです。豚粗挽き肉のソーセージに、4種のコンフィ類(鴨腿肉、鴨砂肝、鶏手羽、豚肩)に豚足を炊いたコションで煮込みました。 いくつかのレシピを見比べながら、一昨年パリで購入した1001recettes Cuisine de BISTROTという本を参考にしています。 バランスをとりつつ、これぞカスレという満足感のある重厚な味わいに仕上げました。 キッチン担当katzこと田中 #まかない #staffmeal #sundayfrenchstaffmeal

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日曜恒例フレンチまかない 今週の登板はサリー 以下サリーからのコメントです。 ピティヴィエ・ド・カナール Pithiviers de Canard パリの南西にある地域発祥で、ピティヴィエという名のパイ生地にアーモンドクリームを詰めた焼菓子の方が有名ですが、こちらは鴨肉とフォアグラ、挽肉のファルスをパイ生地で包み焼き上げたフランス伝統料理です。 合わせたのは甘みのあるポルトソースとビーツとカシスのピューレ。 バターやフォアグラといった油脂分の高い素材が多い為、酸味のあるビーツとカシスのピューレがとても効果的でした。 鴨肉とフォアグラへの火入れとパイ生地の焼き上がり具合の絶妙な加減は、非常に難しく最も重要な工程であるため気を遣いました。 現地レストランのシェフのフランス語のルセットを基に、MAISONの渥美創太シェフ、タテルヨシノの吉野建シェフの記事を参考にしながら作らせていただきました。 キッチン担当 サリーこと山中 #staffmeal #まかない #sundayfrenchstaffmeal #naturalwine #vinnature #vinnaturel #自然派ワイン #ナチュラルワイン #pithivier #canard #pie #organ #オルガン #西荻窪 #スタッフ募集 #スタッフ募集中

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【さいごに】

【繫盛店が実践】絶品まかないで、従業員だけでなく客も虜にする方法(前編)

絶品まかないで従業員を虜にする繫盛店を紹介してきました。

人気店から学べるまかないのポイントは、3つです。

・食べごたえのあるボリューム感
・本格的な食材を使ったレシピや、豪華で美味しい料理
・リクエストに応じた料理

繫盛店がインスタグラムやTwitterなどのSNSで、まかないを投稿している事例を挙げましたが、まかないのレベルが高ければ従業員も積極的にアップしているようです。

繫盛店は、絶品まかないを提供するだけではありません。従業員の満足度を上げながらも、SNSで顧客からの評価も高めていっているのです。

次回のコラムでは、さらにお店のメリットも取り上げながら、採用戦略にまかないを活かすコツも解説します。

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