発達障害・ADHDが働きやすい飲食店バイトの探し方・後編|体験談を紹介

発達障害の人でも働きやすい飲食店探しのポイントを、シリーズでお伝えしています。発達障害でありながらも、これから飲食店でバイトをしたい方は必見です。

筆者自身、発達障害を経験しました。そんな中、カフェでバイトをしていたのですが、発達障害の仕事の見つけ方について発見したことがあります。

そこで今回は実体験をもとに、発達障害でも働きやすい飲食店バイトの特徴について、詳しく解説していきます。

●目次

●発達障害でも働きやすい飲食店バイトとは

発達障害でも働きやすいバイトの探し方~カフェ・ファミレス編・後編

今回は発達障害であった筆者が、発達障害でも働きやすい飲食店バイトの探し方について、自身の経験をもとに、シリーズで徹底解説しています。

前編では、発達障害・ADHDの特徴や弊害を解説しながら、どのような飲食店が働きやすいのかを考えてみました。まだ読まれていない方は、後編を読まれる前に目を通してくださいね。

筆者は発達障害でありながら、かれこれ飲食店で5年以上務めています。はじめは体験なことばかりでしたが、発達障害とわかってからは、自分と上手く向き合るようになってきました。また周りとの付き合い方も、まだまだではありますが習得してきたように思います。

前回もお伝えしましたが、発達障害を抱えている人は、飲食店バイトにあまり適していません。これは差別的な発言ではないことをご理解ください。個人的な経験でも言えるのですが、他人とのコミュニケーションや日々の業務をするうえで、何らかの支障をきたすことがあります。

しかし発達障害の人が飲食店でバイトをすることは不可能なことではありません。ポイントを押さえれば働くことができます。実際に、筆者もバイト経験を重ねてきました。

今までの体験で発見したことがあります。それは発達障害が働きやすい飲食店バイトには、特徴・共通点が見られるということです。

オススメをしたいのはチェーン店の飲食店です。とくにカフェやファミレスが働きやすいと考えています。なかでも全国展開をしており、かつ店舗空間が狭くて小さなお店が適しています。

この理由を3つのポイントにまとめたので、1つ1つご説明しましょう。

カフェ・ファミレスがオススメできる3つの理由

①マニュアルがある

カフェ・ファミレスがオススメできる3つの理由

チェーン店は全国中に店舗を展開する際、営業スタイルを統一するためにマニュアルが用意されています。バイト先によっては、先輩スタッフからの口頭説明で業務説明を行うところもありますが、チェーン店の場合、紙媒体のマニュアルが各店舗に用意されています。

発達障害の人が苦手なことの一つに、他人の動きを見て覚えるというものがあります。(筆者はこれがてんでダメでした。)「実際に動きながら覚えよう!」は発達障害の人には困難である場合があるので、紙媒体のマニュアルのように後から見直すことができるものがあるのは大変便利です。

とくにADHDの人には、必要な情報を視覚化するのはミスをなくすうえで非常に有効だ言えます。忘れ物やケアレスミスが多い傾向にあるからです。

失敗やミスをしたとしても、手元にあるマニュアルがあればパニックにならず対応できるので、安心してバイトをすることができます。

ここで言えるのは、チェーン店ではなくてもマニュアルが用意されている飲食店であれば、どこでも安心だということです。バイトに応募をする前に、接客・調理などのマニュアルがあるのか確認しておきましょう。

②作業が分担化されている

発達障害でも働きやすいバイトの探し方~カフェ・ファミレス編・後編

マニュアルですべき業務がはっきりとしている職場は、作業が細かく分担化されています。例えば、筆者が個人経営の喫茶店で働いていた際は、掃除、配膳、オーダー取り、調理、仕込み、買い出しなどすべて一人でやっていました。

これに対して、チェーン店で働いていた際はホールならホールの仕事、キッチンならキッチンの仕事というように作業が分担化されています。さらに、より細分化されている職場もあります。ホールでも配膳係から、オーダーを取る係、会計係、片づけ係まで、分担化がなされます。

マルチタスクが苦手な発達障害者にとって、作業の分担化は一つの業務に集中することができるので働きやすい環境と言えるでしょう。ただし、人手が足らない場合は一つの業務だけに集中している訳にはいかないので、忙しい時は自分から進んで他の仕事のお手伝いを申し出ることも重要です。

③従業員数が多い

発達障害でも働きやすいバイトの探し方~カフェ・ファミレス編・後編

チェーン店は営業規模が大きい分、人員確保にもそれなりに予算をかけます。そのため、チェーン店は個人経営の店に比べて従業員数が多い傾向にあります。とくにカフェ・ファミレスは、ランチ・カフェタイムの混み合う時間には、スタッフを増員します。

従業員が多ければそれだけ作業も分担されるため、一人でこなさなければいけない業務も少なくなり、負担が軽くなるでしょう。また、発達障害にとって一番苦手な接客を他の人に頼むこともできます。

ただし、手を抜いて働いて良いというわけではありません。職場によってはチェーン店でも人手不足が深刻化しているところはあります。また接客が完全に避けられるわけではないので、接客をやってもらう代わりに別の業務をする、もしくは代わってもらっている間に接客の技術を学ぶといった積極性は必要です。

バイト先を選ぶ際には事前偵察(お客さんとして来店すること)は必須です。特に発達障害の人は、健常者(ノーマル)よりミスが多い傾向にあるので、実際に働く予定の店舗に行き、店内の様子を観察してみると良いでしょう。

バイト探しの為に、以前ご紹介したチェーン店ランキングを参考にしてみてください。

発達障害の人が避けるべき飲食店バイトとは

発達障害でも働きやすいバイトの探し方~カフェ・ファミレス編・後編

発達障害の人、もしくは発達障害の疑いがある人は絶対に避けた方がよいという飲食店の特徴をまとめました。実際に筆者が勤務していた間、大変な目に合ったので是非参考にしてみてください。

【特徴1:店舗が広い】

店舗が広いということは、集客できるお客さんの数も増えます。つまり、接客する対象が増えることになります。接客が苦手な発達障害の人にとっては、もともと余裕のない接客がさらに余裕がないものになってしまいます。

できる限り、目の届く範囲の広さの店舗を選びましょう。収容人数が10名~20名までであれば安心できます。店舗の広さ以外にも、お客様の入れ替わりが激しいお店も避けたいところ。とくに駅前や繁華街、ビジネス街の中心にあるようなお店です。繁盛することは飲食店にとっては良いことなのですが、あまりに忙しいお店は、発達障害には向いていません。

【特徴2:お酒をよく出す】

時々出すぐらいなら構いませんが、お酒をメインに扱う居酒屋やバルのような飲食店は発達障害の人に向きません。お酒を出すということは、酔ったお客さんの相手もしなければならない場面が必ず出てくるからです。

全員ではありませんが、お酒に酔ったお客様の中にはちょっとしたことでかっとなってしまう人もいます。接客による小さなミスがクレームに繋がりかねないので、こういったお酒を扱う飲食店は避けた方が良いでしょう。

とくに初めての飲食店バイト先としては避けたいところですね。そのためにも夜営業ではなく、昼営業がメインのお店を探してみてはいかがでしょうか。

【特徴3:正社員の数が少ない】

正社員が少ない職場だと、バイトがやる仕事も責任も増えます。ミスを連発しがちな発達障害者にとって、こういった職場はあまり好ましくありません。ミスをすればそれだけ周囲の負担も増えて、他のスタッフとの関係も悪くなってしまいます。

事前偵察でスタッフが正社員かどうかを見抜くのは厳しいので、面接の際にそれとなく聞いておくといいかもしれません。正社員かアルバイトを見分けられるネームプレートを付けているカフェ・ファミレスもあるので、そういったお店では調査できます。

職場の向き不向きよりも大切なこと

職場の向き不向きよりも大切なこと

これらの特徴をまとめると、正社員が少なく、店舗面積の広い居酒屋・バルのような店は発達障害の人に向きません。働く予定のある人は職場を変更した方が無難です。

カフェやファミレスであれば店舗面積や正社員数はともかく、お酒をメインで扱うことはないので、飲食店の中でも接客はやりやすい方になります。

ここで特記しておきたいことがあります。それは職場の向き不向きもあるのですが、飲食店で働きたいという意欲が大切だということです。

筆者は「飲食店が好き」「カフェが憧れで活躍してみたい」という想いがあったからこそ、発達障害を乗り越えたい、自分なりに受け入れて成長したい気持ちになれました。

発達障害であっても健常者であっても、この意欲がなければ飲食店のスタッフは務まりません。まずは、なぜ飲食店でバイトをしたいのか、どんな仕事をしてみたいのか、自分なりに考えてみましょう。

発達障害でも働きやすい飲食店バイトの探し方~まとめ~

発達障害でも働きやすいバイトの探し方~カフェ・ファミレス編・後編

発達障害の人でも働きやすい職場を探すことも重要ですが、まずは自分がどういった発達障害を持っているのかを知ることが優先です。筆者は心療内科で診断してもらい、自分の苦手なこと・得意なことを分析してもらい、対策をしっかりと練りました。

今でも飲食店で働けているのは、そういった対策を立てたからこそだと思っています。「発達障害かもしれない」と疑っている人は、一度心療内科や精神科で軽く診断をしてもらいましょう。

自己分析は自身の成長に直結します。発達障害だからできないと諦めるのではなく、できないことを受け止め、その上で自分にできることがないかどうかを模索してみましょう。

そうした前向きな努力を続けていれば、周囲も次第に理解してくれるようになります。ただ何もせず周囲に「分かって欲しい」と願うのではなく、こちらからも何か渡せるものがないか、もう一度自分を見つめ直してみましょう。

仕事探しのための自己分析方法としては、以下のコラムが役立ちます。

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