なぜあの人気飲食店オーナーは業界事情に詳しいのか(後半)
さらに情報を入手するには、あるコツがいると明かす店長。後半では、より具体的に見ていきましょう。
「雑談力です。営業さんと60分話したとします。本題が30分。残りは雑談に使っていますね。
欲しい商材は決まってますし、より良いものがあれば営業さんが提案してくれます。だから信頼できる人しかきてもらってません。
当店が何を求めているのか、解決したいのかをよく理解してくれている人です。あとお喋り好きな人ですね」
商談が終わってからが本番みたいなものだと笑みを浮かべる店長。
欲しい情報を聞き出す秘訣についても迫ってみました。
それは「もしも~シリーズ」と「共通点トーク」だそうです。
例えば、「もし女性をデートに連れていくとしたら、今おススメしたいお店3つどこですか?その3店の共通点はありますか?」「もし繁盛店に共通しているコスト削減の方法が1つあるとすれば何ですか?」など。
このおかげで新メニュー開発やコスト削減、集客アップや正社員の定着化のヒントなど、情報収集の効果があったと振り返ります。
以下のような事例をあげていただきました。
①グルメ情報サイトの担当者の場合
【内容】大阪市内の繁華街で予約を埋め続けている店が、なぜ成功しているのか教えてもらえた。
ポイントの1つだけあげると、検索キーワード。競合店に打ち勝つキーワードを考えるヒントになった。
【結果】自店の検索ワードを変更。今までは料理や駅名で検索されやすいようにしていたが、近隣で有名な建物やスポットも取り入れた。
観光・買い物の帰りに食事をしてもらえるようアピールできるようになった。
②人材サービス会社の担当者の場合
【内容】長期的な雇用に成功している飲食店のノウハウを教えてもらえた。
スマートフォンやアプリを用いて、業務の効率化や無駄な残業を削減していたことがヒントになった。
【結果】すぐ辞めるスタッフが続出していたが、売上をスマートフォンで報告して、閉店30分以内には全員帰れる環境づくりを徹底した。
おかげで正社員の定着率が上昇。次はアルバイトの育成についてレベルアップしていきたい。
③グルメ業界に強いIT会社の担当者の場合
【内容】ほかの店舗でヒットした商品開花方法の秘訣を教えてもらえた。
新商品を生む出みだすきっかけになった。
【結果】見た目を重視した商品を生み出せるようになった。いわゆるインスタ映えする料理。
お客さんが撮りたくなるシズル感・ボリューム感・盛り付けをした。
さいごに
今回、紹介したのは商談の際に情報収集を効率的に行う方法です。
いつもお店に足を運ぶ各企業の営業担当者。
商談で終わるだけではなく雑談をして、業界の情報収集をされてみてはいかがでしょうか。
今回の事例から、知りたかったことを効率的に手に入れられる機会だと言えます。