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『りくろーおじさんのチーズケーキ』に人気が出る本当の理由②

大阪を代表するスイーツの1つとして高い人気を誇っている『りくろーおじさんのチーズケーキ』。

『りくろーおじさんのチーズケーキ』の商品を販売する店舗は大阪のみ。各店舗では、たくさんの顧客が行列を作っています。

今回のシリーズでは、なぜ『りくろーおじさんのチーズケーキ』は、行列ができるほどの人気があるのかをひも解いています。

前編では、人気の理由について、商品の特徴を紹介しながら、店頭でのパフォーマンスに着目をして解説しました。

『りくろーおじさんのチーズケーキ』に人気が出る本当の理由①

後編では、商品ではなく接客・サービスにおけるホスピタリティの観点から、根強いファンができる本当の理由を、実例を挙げながら紹介します。

【行列ができる本当の理由】

前回のコラムで、ほんのり甘い匂いと、ふわトロという変化のある食感が、店頭のパフォーマンスによって顧客に彷彿させることを言及しました。独自の売り出し方が、『りくろーおじさんのチーズケーキ』の人気を作っているのです。

しかし、それ以上に根強いファンを獲得している理由があります。それは『りくろーおじさんのチーズケーキ』のサービス精神に関係していることです。

『りくろーおじさんのチーズケーキ』 コーポレートサイト内の企業概要ページ(http://www.rikuro.co.jp/company/outline/)で、以下のような説明がなされています。

「私達は、安全でおいしいお菓子(和菓子・洋菓子・パン)と心地良いサービス(正確性とホスピタリティ)を提供することにより、お客様、従業員(仲間)とその家族、お取引先、地域社会そして自分自身の笑顔を創造し続けます」

安全でおいしいお菓子については、すでに紹介をしました。では、心地良いサービス(正確性とホスピタリティ)とは、どのような意味があるのでしょうか。

じつは、「焼きたてチーズケーキ」のサービス精神に、ファンの心をつかむポイントが詰まっています。

筆者の身近な知人で、『りくろーおじさんのチーズケーキ』ファンの方がいます。大阪南部で事業を展開する経営者なのですが、なぜファンになったのか、彼からあるエピソードを伺いました。

『りくろーおじさんで、チーズケーキ3つとロールケーキを1つ買ったんです。ロールケーキは、ちょっとした手土産だったので、ハーフサイズにしました。』

ロールケーキとは、「ニコニコりくろーる」と呼ばれる商品のことです。1本(18cm) で1,080円 (本体価格 1,000円)、ハーフサイズで540円 (本体価格 500円)というサイズ展開をしています。なかには、チーズケーキよりもロールケーキ派だという根強いファンもいるようです。

「ニコニコりくろーる」
https://twitter.com/SakuyaKurosu/status/784007718289874944/photo/1

Hさんは、話を続けました。

『混んでいたこともあり、商品を受け取って、中身を確認せずにお店を後にしました。帰宅してから、気が付きました。ロールケーキが入ってなかったんです。私が受け取り忘れたのか、お店が入れ忘れはったのか、事実を確認しようと店舗に電話しました。入ってなかった旨を伝えたら、お店のスタッフさんも、私たちが帰った後に気づいていたようです。入れ忘れてしまったと。お店側のミスということもあり、家まで商品を届けたいと仰ってくださったんです。有難いお申し出ではありますが、でも500円くらいの話なので、今回は結構ですよと伝えて、電話を切りました。』

今回のような入れ忘れは、それほど気にしなかったというHさん。少額の商品であり、かつお店が混雑して従業員が大変そうだったことから、仕方ないとすぐに諦められたようです。ただ事実だけ確認できれば良かったとのこと。

しかし話には続きがあります。電話を切ってから、10分後のことです。

『お店から電話がかかってきました。やはり、きちんと商品を持って、お詫びしたいとのことでした。まぁ、そこまで言うなら・・・・お店の誠意とご好意を断るのもなんなので、お願いをしました。お店から、私の家までは約一時間。店長が、わざわざ我が家まで来て下さったんです。しかもハーフサイズではなく、1本サイズを持ってきてくれはりました。ご丁寧に丁寧にお詫びもしてくださって、感動しましたね。そこまでしなくていいのにっていう気持ちもありながら、正直、心をつかまれました。今までもりくろーおじさんファンでしたが、これからも買わずにはおられない。そんな気持ちにさしてくれるお店が、りくろーおじさんだと思います。」

最初は500円の損をした話だったのが、いつの間にか倍に返ってきて、『りくろーおじさんのチーズケーキ』のことが、より好きになれたエピソードに変わりました。

このエピソードでわかることは、顧客との関係性を『りくろーおじさんのチーズケーキ』が、いかに重視しているかという点です。今の時代に即していえば、顧客満足度という表現にふさわしいでしょうか。

企業によっては、このようなミスがあれば、「スタッフがミスをした」から謝罪をするケースも少なくないでしょう。会社側の責任を果たすことに、目がいきがちになります。なかには、責任さえも果たさない企業もあるかもしれません。

企業責任は、確かに重要です。しかし、会社都合で責任を取るのか、顧客重視で責任を取るのかでは、大きな違いがあります。

顧客満足という視点で考えれば、目を向けるべきは顧客との関係性です。『りくろーおじさんのチーズケーキ』は、先述した「心地良いサービス(正確性とホスピタリティ)」を徹底することで、顧客満足を向上させていると考えられます。

【さいごに】

さいごに

『りくろーおじさんのチーズケーキ』が人気の真の理由について、ホスピタリティの観点から解説しました。

今回取り上げた店づくりは、クオリティの高い商品があってこそ。食感も味も好まれるチーズケーキでありながら、かつ期待以上のサービスを提供されることで、根強いファンを形成しているのではないでしょうか。

レベルの高いスイーツを販売する店舗は、多数あります。しかし『りくろーおじさんのチーズケーキ』のように、商品だけではなく、商品の見せ方・売り出し方から接客サービスまでこだわり抜いた企業は、希少な存在です。

ぜひ行列ができるお店づくりのヒントにしてください。

また「食×職コラム」では、人気店の作り方に特化したコラムを多数、公開しています。集客からメニューづくり、接客など具体的なノウハウが満載なので、良ければご覧ください。

<人気店の作り方>
https://colum.shokujob.com/category/store_operation/

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