バイト初日で辞める方法と注意点|すぐに辞めたい理由から続けるコツも伝授

バイト初日で辞めたくなってしまった場合、法律的に退職をしても大丈夫なのでしょうか。結論から言えばできません。

しかし、やむを得ない理由で辞めたい場合、バイト初日でも退職することができます。今回は、具体的な2つの方法について紹介します。また一日だけの勤務で、給与が発生するのかも知っておきたいところ。

さらに、すぐ辞めたくなるようなバイト先の特徴や、バイトが続かない人の共通点・対策についても探っていきましょう。

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●目次

●バイト即日に辞めることは、法律的にできない

法律的にバイト初日で辞めることはできない

飲食店のアルバイトを勤務初日で辞めることはできるのでしょうか。

結論から言えば、すぐ辞めることは法律的にできません。一部のケースを除き、最低でも2週間はかかります。これを定めているのは、民法と労働基準法です。民法627条1項に、以下のような記載があります。

「雇用は、解約申入の後2週間を経過したるに. 因りて終了する」

(引用:退職の申出は2週間前までに|厚生労働省

お店ではなく、働き手から辞める旨を申し出ることを、自己都合による退職と言います。この自己都合による退職であれば、退職を申し出た2週間後に、いつでもお店を辞めることができます。

ただし、雇用の期間が定められてない契約にのみ有効です。契約期間が定められている場合は、期間を終了するまで勤務しなければなりません。しかし、飲食店のアルバイト勤務は、ほとんど前者に該当するのではないでしょうか。

また雇い主による承諾がなくても、解約申入から2週間が経過すれば、自由に辞めることができます。

以上の理由から、法律的にバイト初日に辞めることはできません。しかし、辞めることができる方法は2つあります。

●バイト初日で辞めることができる2つの方法

バイト初日で辞めることができる2つの方法

1つは、以下、労働基準法15条2項に書かれている通りです。

「規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。」

(引用:労働基準法|厚生労働省

つまり実際に働いてみた内容が、契約条件と違う場合、バイト初日であっても即辞めることができます。例えば、面接で残業はないと聞いていたにも関わらず、強制的に残業を強いられるようなケースです。

不当な労働は、ブラックバイトとして社会問題にもなっています。異変に気がついたら、すぐに行動をとりましょう。

もう1つは、バイト先である飲食店に話をして、合意すれば初日に辞めることができます。法律的には定められていませんが、さまざまな都合や事情があるので、それを受け入れてもらえれば退職は問題ありません。

したがって、バイト初日で辞めたい人は、2つの方法でアプローチをしてみましょう。連絡をせずに無断で辞めたり、次回のシフトに無断で欠勤したりするのはモラルとしておすすめできません。いわゆるブッチという行為ですね。その場限りでは通用しても、今後のバイトや就職活動にも影響を及ぼします。どんな理由であっても、きちんと理由をバイト先に話をしてください。

●数時間だけの勤務で、給与はもらえる?

バイト初日だけの勤務で給与はもらえる?

1日だけの勤務であっても、それが2時間のみであっても、給与は支払われます。研修期間中であっても、座学のみであっても、雇用契約を結んでいるのであれば時給が発生しています。

ただしポイントは、円満に退職できるかという点です。話し合いがもつれていると、契約違反だということで、お店側から損害賠償を請求されるリスクもあります。

したがって給与の話は、きちんと合意をとってからが進めやすいでしょう。もし問題が解決しないようであれば、管轄の労働基準監督署に相談してみてください。

●たった1日でバックレたくなる飲食店とは

バイトを初日で辞めたくなる飲食店とは

初日で辞めたくなる飲食店について、特徴を挙げておきます。

・残業を強いられる
・給与・残業代が支払われない
・休憩・休暇・休日がとれない
・パワハラ・セクハラが横行している

詳しくは、こちらのコラムで紹介しているので、バイト先の特徴が該当するかどうかをチェックしてみてください。

●なぜバイトが続かない?すぐ辞めたくなる理由

バイト初日に辞める人が続出?飲食店が続かない人の共通点

バイト初日で辞めてしまう人、初日ではなくても1週間、1か月で辞める人は少なくありません。辞めなくとも、心の中で辞めたいと思いながら働いている人もいます。

ブラックバイトであれば仕方ありません。家庭や学業の事情など、やむを得ない理由も同じです。そんな時には今の職場を辞めて、楽なバイトに就いてみるのはいかがでしょうか。高校生・大学生・フリーター・主婦別に、楽なバイトをランキング化してみてので参考にしてください。

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しかし、このほかの自己都合は別問題になってきます。

例えば、「思った以上にしんどそう」「面白くなさそう」「なんか合わなさそう」といった理由です。なぜ、このような考えが浮かんで、バイトをすぐに辞めたくなるのでしょうか?

一番の原因は、自分の理想と現実とのギャップからくるものです。

「こんなはずじゃなかった」「思ってたのと違う」と現状と、自分の理想に差があればあるほど、モチベーションは下がってしまいます。

もしくは、出勤前から気持ちが乗らず、初日に嫌々バイトをして、思った通りだった場合もあるでしょう。働いて間もなく、もうここで働きたくない、合わない、続けられない、という気持ちになっていきます。

このような自己都合でバイトが続かない人には、共通点があります。

●飲食店が続かない人の5つの共通点

バイト初日に辞める人が続出?飲食店が続かない人の共通点

飲食店のバイトをすぐに辞める人には5つの共通点があります。この特徴に当てはまるものが多い人ほど、初日に辞める可能性が高くなります。

①人見知り・コミュ障の人

接客が重視される飲食店のバイトにおいて、人見知り・コミュ障の人は最初から大きなハンデを持っています。声が小さい・目が合わせられない・台詞が上手く言えないといった接客での不得手が多ければ多いほど、先輩スタッフや社員から注意される頻度も増えます。

自分に向いていないことをできるようにと注意されるのは、強いストレスを感じるものです。そういった環境から、自分はこの職場に向いていないと早々に見切りをつけてしまい、すぐに辞めてしまうというケースは多々あります。

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②マルチタスクが苦手

飲食店のバイトは、オーダー取りや配膳、片づけ、お会計といった同時進行で行わなければならない業務が多くあります。そのため一度に二つ以上のことをするのが苦手、いわゆるマルチタスクが苦手な人には、飲食店のバイトはハードルの高い職場といえます。

マルチタスクを無理にしようとすると、オーバータスクとなり、パニック状態に陥ることがあります。このような体験はトラウマにもなりかねないため、体験してしまった人は今の職場を早く辞め、別のバイト先を探そうとするでしょう。

③自分のやり方で仕事をしたがる

自分のやり方で仕事をしたいというこだわりを持つ人は、そもそも雇われる身であるバイトには向きません。店には店の都合があり、バイトに勝手に行動してもらっては困ります。場合によっては、店のオーナーや社員と衝突してしまうこともあるでしょう。

そうなるとバイト先の人間関係も悪化し、今の職場にはいられないと辞めてしまう可能性が高くなります。

④団体行動が苦手

飲食店のバイト業務は、チームワークも重要です。周りの様子を把握しつつ、必要に応じてフォローに入るといった周りに合わせて行動する、団体行動が苦手な人には飲食店のバイト業務を苦痛に感じる人もいるでしょう。

この場合も周りに合わせることに疲れ、結果として辞めてしまうケースがみられます。

⑤具体的な目標を持ってバイトをしていない

「何となくお金が欲しい」「友達に誘われたからとりあえず入った」というふうに、何となくバイトを始めた人は具体的な目標を持っていません。「稼いだお金を何に使いたいのか?」「バイトを何のためにするのか?」といった明確なゴールを定めてないと、どこを目指せばよいか分からず、バイト先で嫌なことがあるとすぐに挫折して辞めてしまう傾向にあります。

こういった人はバイトだけでなく、社会人になって就職した会社も初日や短期間で辞めてしまうことがあります。

●バイト初日で辞めるデメリット・注意したいこと

バイト初日に辞める人が続出?飲食店が続かない人の共通点

バイトに向いていないと判断した場合、別の道を模索するのも一つの手です。しかし、辞める前にもう一度バイト先で得られるものがないかしっかりと確認しましょう。

すぐに辞めてしまうデメリットを説明しておきます。

一度辞めてしまえば、そのバイト先で再び働くのは困難です。やっぱり辞めるんじゃなかったと後悔をしても、辞めてからでは何もできません。どうにか交渉をして、戻れる可能性はゼロではありませんが、その労力を考えると焦って早急に辞めない方がいいでしょう。

バイトだけではなく、顧客として訪れることも難しくなるかもしれません。お店の料理や雰囲気が好きだったとしても、気まずくて気軽に行けなくなるでしょう。

また、自分の職務履歴に傷がついてしまう恐れもあります。次のバイトに応募する際、書類選考で落ちやすくなったり、面接での評価が下がったりする可能性があります。なぜすぐに辞めてしまったのか、面接で聞かれて、返答に困ることも珍しくありません。

働き続けていれば身に付けることができた技術、人脈、経験をよく考え、今辞めた場合と仕事を継続した場合のリスク・利益を考慮してから行動しましょう。辞めるという行為は、後戻りができません。衝動的な決断で行動するのは控えましょう。

それでも辞める意味の方が大きいのであれば、お店と交渉をしてみてください。

●飲食店バイトを長く続けるためのコツ

バイト初日に辞める人が続出?飲食店が続かない人の共通点

一番有効な手段は目的と目標を考えることです。「自分が何のために稼ぐのか」「稼いだお金で何をしたいのか」を具体的に考えてみましょう。好きな洋服を買いたい、海外旅行に行きたいといった理由でも構いません。目的と目標を決めたら、どうやってそれを成し遂げるのかを考えます。

山登りで例えるなら、

・どの山に登るか → どの飲食店で働くか
・どのルートで登るか → ホール・キッチンなど、そのお店でどうやって働くか
・どこまで登るか → 20万円貯めるまで働く、1年間だけ働くなど

具体的な目的・目標を考えた方が、バイトに対するモチベーションがぐっと上がります。やりたいを見つけるなら、こちらのコラムで分析ができます。

●辞めるならメリット・デメリットを比較しよう

法律的にバイト初日で辞めることができるのか、その場合の給与はどうなるのかを解説しました。また辞めたくなる職場や、自己都合ですぐ辞める人の共通点と対策についても説明しました。

きちんと後先を考えた上でバイトを初日で辞めるのであれば英断ですが、考えていないのであればただの浅慮です。衝動的に辞めるのではなく、辞めた場合と継続した場合のメリット・デメリットをよく踏まえたうえで行動を起こしましょう。

今までもわたしたちは、仕事探しや長く働くためのポイントをコラムで紹介してきました。適職ややりたいことを見つけるためのコラムを、ぜひ参考にしてください。

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