仏教の教えから学ぶ人間関係のイライラが消える3つの方法
「人間関係が面倒くさい」
「仕事がうまくいかない」
「就職活動で結果を出せない」
世の中、生きていると様々な不安やイライラで悩まされることもしばしば・・・。
他人への苛立ちもあれば自分自身の無力さに腹が立つこともありますよね。
イライラは脳が不快を感じる悪いストレスのこと。ストレスを溜めることで自分がどんどん追いつめられ苦しくなり、結果、体調を崩したり心が落ち込んでしまい、心身に悪影響を及ぼします。
こういったイライラを仏教の教えによって解決することができます。その糸口は、「イライラ」はあなたの脳が作っていると気づくことです。ゆえに、自分でコントロールすることができます。
誰にでも大切にしたい考えや、守りたい価値観はあるものです。イライラするのは仕方ありません。問題は、イライラに振り回されてしまうことです。頭いっぱいになることです。うまく向き合えれば、気楽に生きることができます。
数ある仏教の教えから、今回は3つに厳選して、仕事や就活の悩みやイライラを解決する方法をご紹介します。ポイントは、今どれだけイライラしていても一生続く感情ではないと理解することです。10年後、20年後の自分は、どんな気持ちでいるのかをイメージしながら、読んでみてください。
とくに、接客でのお客様とのコミュニケーション、上司や部下、同僚との関係にお悩みの方におすすめの内容となっています。
また職場でのイライラを今すぐ何とかしたい方は、こちらの記事もお役立てください。
☑仕事がうまくいかないイライラ解消法を人気漫画『左ききのエレン』から学ぶ
☑職場でのイライラが爆発寸前!怒りの根本原因を知ってこまめに発散する方法
☑職場のイライラが限界!仕事でストレスがたまる原因&対策・セルフ診断付き
●目次
仏教の教えで心を穏やかにする考え方
まずはじめに「毎日仕事中イライラして仕方がない!」というあなたに、
心を穏やかにするおすすめの考え方をご紹介します。
皆さんは「諸行無常」という言葉をご存知でしょうか?
諸行無常は、人生の無常、つまりは何事も一定のままではないという仏教の根本的な考えです。難しく聞こえるかもしれませんが要するに「この世の物事は1時間・1分・1秒…それよりも刻々と、絶えずに変化している」ということを意味しています。
この考えは人間の感情にも言えることで、私たちがイライラしていることも一生続くことはなく、時間が経てば苛立ちの原因は消えてしまう、もしくは違う感情になっていることを表します。
イライラした時にこの仏教の教えを思い出して「いずれ、この苛立ちはなくなるから、今は静かにしていよう」と諸行無常を唱えれば、穏やかな気持ちになることができると、法恩院住職の烏沢廣栄さんは言います。
心を落ち着かせることができれば、心身ともにリフレッシュをしてみましょう。例えば明日から気持ちよく仕事を再開するためにも、早く就寝することをオススメします。上質な睡眠をとる方法はこちら。
心のイライラを抑える3つの方法
それでもイライラが収まらない!という方のために
仏教の教えに基づいて負の感情を上手く回避する具体的な方法を3つお伝えしていきます。
- 1.他人に期待しない、あてにしない
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上司と部下、同僚との人間関係でイライラしているあなたは、
もういっそ「他人には期待しない」と諦めてみてはいかがでしょうか。例えば職場で仲間に仕事をお願いしたときに、信頼していたのにもかかわらず
「出来ませんでした」「間違えてしまった」という結果が返ってきたら「どうしてこの人は自分の思うように動いてくれないんだ!!」とイライラするのはよくある話です。しかし、誰しも自分が一番大事なものですから、他人の思う通りに動くなんて難しいもの。ならば、他人はあてにならないと割り切ってしまえばいいのです。
法恩院住職の烏沢氏は、「ついつい人をあてにし、自分を理解してくれるのではないかと期待してしまう。しかしその度に期待外れで意気消沈したりイライラしたりを繰り返していれば、それは胃が痛むはずだ。」と自身の著書で述べています。
- 周囲の人への期待はやめる
- あてにするのはやめる
- 誰も自分が一番大事だ
と悟ったあとは、気持ちはものすごく楽になります。なぜなら自分で行動して自分の領域で完結させれば、イライラは発生しないからです。
これは恋人との付き合いにも当てはまることで、彼氏や彼女にも過度に期待してはいけません。
「これくらい言わなくてもあの人は自分のことを理解してくれているだろう。」という身勝手な考えでは、いつまでたってもイライラの発生源をなくすことはできないのです。
「積極的な諦め」も、時には大切だということです。
他人の言動が気になる、周りに振り回されてしまう方は、こちらの記事もお役立てください。
☑職場の人間関係を改善に導く|対人関係の摩擦に悩み続けた筆者の実践法
- 2.プライドを捨て未熟者を自覚する
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他人と関わって行きていくのであれば人に依頼し協力してもらわないといけない場面も多々あります。飲食店の場合、店長やバイトリーダーが営業のためにスタッフを教育したり、うまく店が回るよう指示することに該当するでしょう。
しかし、他人を動かすことは簡単ではありません。「誰も自分の話や言う事を聞いてくれない!」と他人はおろか、自分自身にもイライラすることも多々ありますよね。
筆者も指導者だった頃は「教えてるのにこの人はどうして分かってくれないの?」と悩んだこともあります。
こんな時、イライラを解決するためには、あなた自身がプライドを捨て、自分は未熟者であるということを自覚すればいいのです。
プライドや自尊心が高い人は自己の評価で
「自分は頑張っている、絶対間違っていない。」「自分は修業した阿闍梨的存在だ!」と思っているかもしれませんが、他人からしてみれば実績のない人の話を聞かないでいるのは当然のこと。あなたが未熟者ゆえに、相手に理解してもらえなかったり言うことを聞いてもらえないのです。
「私はまだまだ未熟もの」「私は小僧なんだ」と、不出来な自分自身を受け入れることで「相手も私もできなくて当たり前。出来るように工夫しよう。」と考えることが出来るのです。このことは就職活動でお悩みの方にも当てはまります。
- 問題の原因を自分に還す
- プライドを捨てる
- 自分は未熟者だと認める
こうするだけで気持ちが軽くなり、向上心を保てるだけでなく、度重なるイライラを軽減することも可能になります。
問題の原因を自分に還す方法についてはこちらで解説しています。自問自答のテクニックを公開していますので、ご活用ください。
- 3.注意してくれる人はありがたい
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上司に怒られた、言い合いになった、嫌味を言われたことが原因でイライラしている際は、まさに頭に血が上っている状態。そのような時はまず深呼吸して、心を落ち着かせて頭を冷やすようにしましょう。
人に注意されると「ちぇっ、うるさいなぁ」と苛立つ気持ちも、もちろん分かります。しかし、注意している人は相手のことが憎くて嫌いで注意しているのではありません。
少しでもその人がうまくいくようにと思ってわざわざ自分の貴重な時間を割いてくれているのです。つまり、注意してくれる人がいることがとてもありがたいことだと言うことが分かります。
お釈迦様は“注意してくれる人が宝物がどこにあるかを示してくれる人と同じだ”と悟っていたと、法恩院住職の烏沢氏は言います。注意されてイライラしたら深呼吸して「この人は叱ってくれる親切な人」という考えを思い出してみてはいかがでしょうか。
あなた自身の成長につながるだけでなく、きっと気持ちも楽になるはずですよ。職場の人付き合いでも、女性との関係に悩んでいる方は、こちらの記事もお役立てください。
考え方1つでイライラはコントロールできる!
以上、イライラがスーッと消える仏教の考え方をご紹介しました。人間なら誰しも、物事が思うようにいかず苛立ってしまうときがあります。
飲食店における勤務は、接客もメインになってくるので身内の仲間だけでなくお客様を含む様々な人との人間関係でストレスがたまることも多いです。とくにクレームを受けると、ストレスは溜まる一方・・・。
飲食店の仕事でよくある悩みをこちらにまとめてみました。放っておくと、ストレス臭が発生することも。
悪いストレスが長引くときは心身ともに善いとは言えません。そんなときは、仏教の教えに基づいて、考え方を少し変えるだけで感情をコントロールすることができます。
より心地よく、前向きに生活出来るようにするため、どうしようもなくイライラする時はこの仏教の教えから学んだ方法を試してみてはいかがでしょうか?
仏教の教えに興味がある方はこちらのコラムもおすすめ!
▼心理学を活かしたイライラの対処法を紹介
▼人間関係に役立つコミュニケーションタイプ診断とは
▼「バイトが怖い」気持ちから卒業するための方法を解説
【参考文献・URL】
報恩院住職 鳥沢廣栄(著)・彩図社『図解 お坊さんが教えるイライラがスーッと消える方法』